「契約金7千万円が振り込まれた通帳を見て? 本当に振り込まれたって思いました」元西武の投手でキックボクサー・相内誠が激白【2022回顧録】
――ネット上には相内選手が「2013年に西武ライオンズに入団した時の契約金が7千万円、年俸が700万円」と書かれていました。もの凄い金額ですよね。
「18歳からしたら、意味がわからない金額ですよね」
――通帳にその金額が振り込まれるわけじゃないですか。
「ええ」
――その数字を見て、どう思うんですか?
「僕、その時に口座を作って、そこに振り込んでもらったんですけど、本当に振り込まれるのかなって銀行に記帳しに行ったんですよね。そしたら、まだその段階では税金を引かれる前の7千万円っていう金額が見られたんですよ」
――おお!
「それを見て、本当に振り込まれた…」
――話を聞いていくと、苦労もなくと言ったら失礼ですけど、あまり努力して、という感じには思えないんですけど、もちろん高校時代に野球をやっていた頃は、充実感があったわけですよね?
「充実感…もなく、本当に『無』で野球をやっていたので。それが当たり前だと思っていたので。それが大きな間違いだって事に、後々気づくんですけど」
――どういうことですか?
「『充実』じゃなくて『無』でやっていたら、たまたまうまく行っていたんですよね。だから工夫とかしていなかったんですよね。ホントに楽しく野球をやっていただけだったので。それが良かったんですけど、プロ野球ってなるとお仕事なので考えないといけなくなってしまい…。それが自分の感覚とズレてしまった所ではあったんですけど」
――仮の話、相内選手がたまたまだったとしても、たまたまなりたくてもなれない人がいっぱいいるわけじゃないですか。
「そうですね」
――「楽しくやっていたら入っちゃいましたぁ」なんて、すごい話です。
「だからそういう人も中にはいるって事ですね(笑)。いろんな人に話を聞きましたけど、小さい時から野球選手になりたいと思って努力してきた人がほとんどだと思うので。僕は自分の才能をそこまで評価していなかったというか、無理だろうって思っていたので、そこを運でカバーしていた感じですね、正直」
[文:Show大谷泰顕]
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