ホンダ、劇的な大逆転で30年ぶり王座奪還!フェルスタッペンが初の世界チャンピオンに輝く
今季限りでF1活動を終了するホンダがファイナルラップでの劇的な大逆転で30年ぶりに王座奪還を果たした。12日に行われた最終戦アブダビGPでレッドブル・ホンダのマックス・フェルスタッペン(24)=オランダ=が優勝し、自身初の世界チャンピオンに輝いた。
トップでチェッカーを受けるレッドブル・ホンダのマックス・フェルスタッペン(ホンダ提供)
「ホンダのドライバーがタイトルに輝くのは1991年のアイルトン・セナ(当時マクラーレン)以来。惜しくもマニュファクチャラー(製造者)のタイトルはメルセデスにさらわれたが、ラストランで有終の美を飾った。
ホンダの三部敏宏社長は「フェルスタッペン選手、初のワールドチャンピオンおめでとうございます。最後の最後までチャンピオンへの可能性を諦めないで攻め続ける姿にとても感動しました」と祝意を示し、応援してくれたファンに対しても感謝の思いを込めた。
フェルスタッペンは最終戦を首位で迎えたが、タイトルを争うメルセデスのルイス・ハミルトン(英国)とは同点で並び、実質的に先着した方がチャンピオンを獲得する状況だった。
決勝はポールポジションからスタートしたものの、1周目でハミルトンにトップを奪われ、その後は劣勢が続いた。ところが残り6周を切ったところで他車がクラッシュし、全車に徐行を促すセーフティーカー(SC)が投入されたことでチャンスが到来。最終周でハミルトンを豪快に追い抜き、トップでチェッカーを受けた。
現場を預かるホンダの田辺豊治テクニカルディレクターは「今回のプロジェクトの7年間は、さまざまな苦労と喜びがありました。その中で、HRD-Sakura、HRD-UKをはじめとして、オールホンダのエンジニアやメカニックが決して諦めことなく開発を続け、地道な研究と努力の結果が実を結んだと思っています」とコメントした。