父を武装勢力の攻撃で亡くし、兄は今も行方不明 日本戦で2ゴールのイラク代表FWが歩んだ過酷な人生【アジア杯】
イラク北部の小さな田舎町キルクークに生まれたフセインは、7歳でイラク戦争を経験するなど幼少期から過酷な人生を歩んできたという。地元が石油生産が盛んな地域であったために、武装勢力による攻撃の対象となり、2008年には父親がアルカイダによるテロ攻撃で他界。さらに警察官だった兄は、過激派に拉致され連絡が取れなくなっている。
相次いで家族を失う過酷な経験をした彼にとって、サッカーは数少ない生きる希望だったのかもしれない。「(サッカーを)辞めてしまったら、僕は何も変われない」と語った青年は、ひたむきにボールを追い続けた。
十代で台頭したフセインは、母国のサッカー界の英雄とされるユニス・マフムードの「後継者」と呼ばれるまでに成長。2018年にはチュニジアの強豪スファクシャンに移籍すると、昨年8月にはモロッコの強豪ラジャ・カサブランカに加入。クラブが「行政上の損害」を理由に契約を解除するまでプレーしていた。
日本戦後に「得点王争いはどうでもいい。たしかに個人の成績は大事だけど、それよりも大事なのは優勝トロフィーを持ち帰ることだ」と豪語したフセイン。森保ジャパンを飲み込んだ気迫は、凄まじいものがあった。
[文/構成:ココカラネクスト編集部]
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