【アジア杯総括】森保ジャパン「出場全選手」を査定!上田、毎熊、冨安の出来は上々 対照的に”株”を下げたのは?
ゲームをコントロールする守田には、チーム内のコミュニケーション活発化の役割も求めたい(C)Getty Images
【MF】
5 守田英正 B
ボランチのように、インサイドハーフのように、彼の立ち位置は常にゲームの鍵を握っていた。イラン戦の先制点も見事。相手がマンツーマンで空けたスペースへ、あえての遅いパスを送り、長い距離から侵入する時間を上田に作らせた。流石のプレー。ただ、敗戦後にメディアに向けて話すことの一部は直接監督と話すべき。間接的コミュニケーションはろくなことがないので、もっと率直にしたほうがいい。すでにチーム内ではそういう立場の選手だ。
6 遠藤航 C
評価が難しかった。対戦相手のほぼ全チームが、日本のプレスを逆手に取ろうと策を講じていたので、普段のデュエルを自重してスペースを抑えた印象だが、その反面、遠藤自身の良さがあまり出なかった気がしなくもない。連戦で疲労もあったはず。また、攻撃も司令塔タイプではないので、あまりアンカーに縛らず、冨安や守田とポジションを変えながら、やってみてもいいのではないか。
7 三笘薫 D
本来とは程遠いパフォーマンスだった。この選手を評価するときは、コンディションと周囲の絡みがメインになる。前者は今ひとつ、後者もイラン戦は良くなかった。昨年のドイツ戦のように三笘をアイソレーションで逆サイドで立たせるのは効果的だが、特にアジアではそこにマークを固定する対策が多くなりそうだ。バーレーン戦で中山がやったハーフスペースで中継点になる働きは、今後のスタンダードにしなければいけない。伊藤もできるはずだ。
8 南野拓実 B
ベトナム戦では日本を救うスーパーゴールを決めた。イラク戦も後半にポジションを移してから輝いた。その後の試合は久保や旗手にスタメンを譲ったが、調子は良さそうなので、久保を右サイドに出して中央で南野をもっと見たかった。鎌田がいないチームで、その役割に近いビルドアップの貢献ができるのは南野だ。彼をベンチに置いたために、ポゼッションは良くも悪くも即興的になった。