「どう考えても公平じゃない」メキシコの名伯楽はピカソ陣営に苦言 井上尚弥は“思わぬ障壁”をどう乗り越えるか
ピカソ陣営の“逃亡”を受け、まさかの事態に
さらにベギリスタイン氏は「試合の重みを考えても、ここで戦うことは賛同できない。あの若者(ピカソ)は、彼の取り巻きに金稼ぎのために連れられているように見える」と指摘。揺れ続けるピカソ陣営の動きを糾弾した。
「あの“パンテーラ”ネリも決して悪いファイターじゃない。でも、イノウエは彼を完全に粉砕した。一気にバラバラにしたんだ。彼も再戦を望んでいるが、また叩きのめされるだけだろう。それなのに、そんなレベルの相手と試合をしたことがないピカソがどうなるか。彼はエリック・モラレス(元世界4階級制覇王者)のインタビューで、『僕がイノウエを倒す最初のメキシコ人になる』と語っていたが、それはさすがにイノウエや我々の知力を舐めすぎている」
ベギリスタイン氏が「舐めすぎている」と断じたピカソ陣営の“逃亡”を受け、まさかの事態に陥った井上。すでに『ESPN』などは、WBA同級2位のラモン・カルデナス(米国)との対戦を予測。この29歳のメキシコ系米国人も2月8日のブライアン・アコスタ(メキシコ)戦後に「ベストの相手と戦いたい。イノウエは最高の選手なので彼と戦いたい」と公言したが、急転直下での交渉に応じるかは不透明ではある。
これまでも「世界最強」と言われるがゆえに公平な相手がいなくなる問題は井上を悩ませてきた。一連の報道内容を整理する限り、今回の交渉においてモンスター陣営に全く非はないが、2021年6月以来となる米国での一戦を前に浮上した思わぬ障壁をどう乗り越えるか。人知を超えた強さを示し続けてきた偉才の真価が問われることになりそうだ。
[文/構成:ココカラネクスト編集部]
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