「どう考えても公平じゃない」メキシコの名伯楽はピカソ陣営に苦言 井上尚弥は“思わぬ障壁”をどう乗り越えるか

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井上との対戦が間近に迫っていたピカソ。しかし、その交渉はここにきて停滞している。(C)Getty Images、(C)Lemino/SECOND CAREER

「イノウエの試合は全てが圧倒的な内容。本当に素晴らしい選手だ」

 ボクシングの世界スーパーバンタム級4団体統一王者・井上尚弥(大橋)の次戦の行方が錯綜している。

 米スポーツ専門局『ESPN』など複数の海外メディアは、来る5月4日の井上との対戦を内定させていたWBC同級1位アラン・ピカソ(メキシコ)の陣営が辞退。交渉が暗礁に乗り上げていると報じた。

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 まさに急転直下の出来事だ。5月3日に米国ラスベガスのTモバイルアリーナで「モンスター」と対戦する予定だったピカソ。この一戦は、ボクシング界屈指のビッグマッチが組まれるメキシコの記念日「シンコ・デ・マヨ」の一週間に当たるため、32戦無敗を誇る若きメキシカンへの期待は高まっていた。それだけに契約合意寸前での辞退に衝撃は広まった。

 もっとも、以前から「世界最強」とされる井上に、果敢に挑もうとするピカソ陣営は「時期尚早」と疑問を投げかける声は上がっていた。とりわけ厳しい言葉を寄せていたのは、メキシコ・ボクシング界の名伯楽イグナシオ・ベギリスタイン氏だ。

 手腕に疑いの余地はない。ベギリスタイン氏は、元世界4階級制覇王者のファン・マヌエル・マルケス(メキシコ)や同じく世界2階級制覇王者のダニエル・サラゴサ(メキシコ)らを指導してきた。ボクシングの酸いも甘いも知る重鎮は、メキシコの専門YouTubeチャンネル『El Clinch』に出演した際に、「正直に言うと、本人には申し訳ないが、ピカソは本当に危険な目に遭うと思う」と指摘。実力と経験値の差がある井上とピカソの戦いに警鐘を鳴らした。

 無論、井上に対する不満や疑問があるわけではない。そこは「イノウエの試合は全てが圧倒的な内容。本当に素晴らしい選手だ」と認める通りだ。しかし、だからこそベギリスタイン氏は「無謀な戦いだと思う」と強調する。

「彼は完全にイノウエに沈められるだろうね。若いファイターをこういう試合に送り込むのは不思議でならない。どう考えても公平じゃない。でも、結局のところ、決めたのは人間的な良心の問題だろう」

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