「全くチャンスがなかった」快勝でベルト防衛の井上尚弥に米メディアも脱帽 ドヘニーとの力量差を強調「予想通りになった」
米ボクシングメディア『BOXING SCENE』がこの試合をレポートしており、「一方的な展開になるものと予想されていたこの試合、まさにその通りになった。31歳のイノウエは、絶頂期のスーパースターと最盛期を過ぎた“ゲートキーパー”が対戦するとどうなるかをスポーツ界に改めて示すこととなった」と評している。
井上の戦いぶりを称えるとともに、同メディアは「アイルランド出身のドヘニーを責めてはいけない。負傷で足を引きずりながらも、彼はこの試合にすべてを捧げたのだ」とも綴っており、その上で、「イノウエを攻め立てた場面もあったが、実際には全くチャンスがなかった」と振り返った。
さらに、「イノウエは狩猟者のような驚異的な能力を備えている。攻撃するにせよ、動き回るにせよ、イノウエすべての動きは勝利に向けて完璧に連携しており、そのスピードとパワーはいまだ衰えをみせない」とチャンピオンの印象を綴っており、「ドヘニーが実際に勝つ可能性は、初めからゼロに等しかった」として、両者の力量の差を強調している。
これで井上は28戦全勝、自らの持つ日本人世界戦連勝記録を23とした。それらの数字がまだ伸びてゆくものと強く感じさせる、この日の試合内容だった。
[文/構成:ココカラネクスト編集部]
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