米再上陸の井上尚弥への批判は「不公平」 米興行関係者が訴えた“価値”「偉大な選手の基準は高すぎる。彼は全員倒している」
北京、ロンドン五輪の金メダリストで、世界最速の世界3階級制覇王者でもある名手ワシル・ロマチェンコ(ウクライナ)を引き合いに出し、井上のメンタリティを評したデュボフ社長は、「シュガー・レイ・レナード(米国/元世界5階級制覇王者)や、マービン・ハグラー(米国/元ミドル級3団体統一王者)も立て続けにビッグマッチと言われる試合をしたわけではない。その間に試合をしなければならないし、タイミングも大事になる」と指摘。大物だからこそのマッチメイクの難しさを強調している。
「偉大な選手の基準は高すぎるんだ。パウンド・フォー・パウンドで注目を集める男ともなって大きな魅力があれば、誰もが賞金首になるが、常にふさわしいファイターがいるわけではない。そうなると選択肢は2つだ。
ただ座って待つか、イノウエのように積極的に活動して『誰であろうといい。アメリカでも、日本でも、サウジアラビアでも、どこでもいいから…活動の場を広げて応戦する。次のタイトル獲得ファイターが空いたら、準備万端だ』と言うか、だ。だったら、戦わないよりは戦わせたほうがいい」
そして、「イノウエは逃げているわけじゃない」と語るデュボフ社長は「誰もが『あいつは俺を避けている』『逃げている』と叫んで、おしゃべりをしている。だが、ああいうのは全部デタラメだ。彼らはもっと金が欲しいだけだ」とキッパリ。「彼は全員を倒している。批判されるのは不公平だよ。イノウエは最もアクティブな王者だからね。パウンド・フォー・パウンドのランキングで、平均して年間3試合以上を戦っている彼に匹敵する選手はいるか?」と説いた。
陣営からも偉才ぶりに太鼓判を押された井上。5月4日の大一番は、世界中から熱視線を向けられるだけに、その戦いぶりに注目だ。
[文/構成:ココカラネクスト編集部]
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