「イノウエの強さは揺るがない」アフマダリエフ母国も井上尚弥の衝撃防衛に関心! 9月の対戦内定は「ボクシング界で重大な出来事」

カルデナスとの激闘を制した井上。その強さにアフマダリエフの母国でも注目が集まった。(C)Getty Images
文字通り歴史的な防衛戦となった。現地時間5月4日、現地時間5月4日、ボクシングのスーパーバンタム級4団体統一王者・井上尚弥(大橋)は、米ラスベガスのT-モバイルアリーナで行われた4団体統一タイトルマッチ12回戦で、WBA同級1位のラモン・カルデナス(米国)を相手に、8回45秒TKO勝ちを収めた。これによって32歳の絶対王者は、伝説の世界ヘビー級王者ジョー・ルイス(米国)の記録を77年ぶりに更新し、歴代トップとなる世界戦でのKO試合数(23)を樹立した。
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序盤は冷や汗をかいた。2回に接近戦の流れから打ち終わりに強烈な左フックを被弾した井上は、たまらずダウン。パンチ力が自慢のカルデナスの強力な一撃を受け、一度は王座もぐらついた。
しかし、そこからのリカバリーは圧巻だった。試合後のフラッシュインタビューで「非常に驚きましたけど、冷静に組み立て直すことができました」と振り返った井上は、一気呵成に試合終わらせようと前に出るカルデナスとの距離感を修正し、追撃を許さずに再生。そして、手数を増やしながら徐々にペースを握ると、6回からは圧倒。計90発のパンチを繰り出し、最後は猛ラッシュで勇ましかった挑戦者をなぎ倒した。
綻びも見えた井上の防衛戦は、9月に対戦相手として内定しているWBA同級暫定王者ムロジョン・アフマダリエフ(ウズベキスタン)の母国でも話題となった。ニュースサイト『Qalampir』は「なんというドラマだろうか」と下馬評を覆しかけたカルデナスのダウンシーンを描写し、「それでもイノウエの強さは揺るがなかった」と称えた。