井上尚弥が見せた最強だからこその“責任感” 米名伯楽が伝説シュガー・レイと比肩させた「衝撃ダウンの見方」
「真の偉大さというものは、身の危険を感じるまで現れない」
一方で「ただ、真の偉大さというものは、身の危険を感じるまで現れない。その時に突然、彼らがどれほど偉大なのかを理解することになる」とも続けるアトラス氏は、今回のカルデナスに崩され、やや危うさも見せた井上の「ダウンシーンの見方」も語っている。
「あの時(ダウンのシーン)、ほんの少しの無謀さで、イノウエの右腕が下がった。そこにカルデナスはカウンターで左フックを食らわせ、ダウンさせた。しかし、そこからイノウエは偉大さを見せた。彼はその時気づいたのさ。『ああ、ミスったな』ってね。これこそが偉大さというものだ。
彼は決してこうは言わないだろう。『とにかく足を使おう』『逃げよう』『距離を取ってカウンターで勝とう』とはね。偉大さとは、己が誰よりも偉大であると信じることにある。偉大さとは、傷ついた時や身の危険を感じた時でも自信を失わないことなんだ。イノウエには常にそれがある」
冷静に試合状況を見定め、決して守勢に回らなかった。そのクレバーさこそ、アトラス氏曰く井上の「偉大さ」であり、シュガー・レイ・ロビンソンら偉人と比較される理由であった。
繰り返すが、このカルデナス戦で井上は確かに崩された。しかし、結果は圧勝。勝つか、負けるかを争うボクシングにおいて、この「結果」こそ、改めて井上を評価すべきポイントではないだろうか。
[文/構成:ココカラネクスト編集部]
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