全米のメジャースポーツに先駆け、NASCARがレース再開を決定!今後の業界全体の試金石に
服部茂章代表のHREも再開されるエクスフィニティシリーズとトラックシリーズの準備を進めている(HRE提供)
感染拡大を防ぐため、各レースとも基本的にワンデー開催で、現場ではマスクなど防護具の着用が義務付けられる。スピードウェイでの入退出時でも健康チェックが実施され、人との間隔を空けるソーシャルディスタンスも徹底されるという。無観客のため、スピードウェイ内の人数も最小限で済む。
シャーロットにはNASCARの殿堂博物館があり、主要チームのガレージが近郊に集中する。開幕戦が行われたフロリダ州デイトナビーチなど遠隔地の場合は、スタッフの移動にチャーター飛行機が使われるため、機内での感染リスクが高まる。
ところが、シャーロットのスピードウェイが市街地近郊にあり、ダーリントンも陸路でシャーロットから移動できる距離にあり、自動車などを使って個々で「通勤」が可能。感染拡大を防ぐ十分な措置を講じられると判断したとみられている。
エクスフィニティとトラックシリーズには元インディカードライバーの服部茂章氏が代表を務めるハットリレーシングエンタープライズも参戦の予定。服部代表は「米国国内は先月のピーク時に比べ少し落ち着いたとは言え、予断を許さない状況で、それに伴うロックダウンにより経済状況も最悪の事態が続いています。しかし、全米で自宅待機を余儀なくされている国民にスポーツ観戦で少しでも元気になってもらおうと言う米政府からの要請もあり、全チームがレース再開に向け協力して現在再開の準備を進めています」とした。
米国では大リーグが開幕できておらず、レギュラーシーズンを中断しているNBAも再開時期が見えていない。NASCARと並び評されるインディカーシリーズも6月開幕を目指している。服部代表は「全米のメジャースポーツに先駆け、われわれが先陣を切ってシリーズを再開することには強い責任感と同時に誇りを感じています」ともコメントしている。
世界のモータースポーツを見ても欧州発祥のF1の開幕時期が未定となっており、日本の主要レースも6月いっぱいは公式戦の予定が入っていない。開催NASCARの再開が業界全体の試金石となる。
[文・写真/中日スポーツ・鶴田真也]
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