F1撤退というマイナスイメージをホンダは払拭できるか
モトGPに参戦するレプソル・ホンダのマシン(ホンダ提供)
ホンダのモータースポーツ活動も四輪と二輪では部署が全く異なっており、一蓮托生ではない。F1は栃木県の研究施設「HRD Sakura」でパワーユニット(PU)が製作されているが、モトGPは子会社のホンダレーシング(HRC)がレース活動を担い、埼玉県の本田技術研究所二輪R&Dセンター(朝霞研究所)をルーツとする二輪事業本部ものづくりセンターに開発拠点を置いている。
その業界に対する世界的な広告宣伝効果でも、常にチャンピオンを争うモトGPの方が高いとされている。一方、F1はパワーユニットの開発だけで年間100億円近くの予算が必要とされ、「不採算」のレッテルを貼られていたという。創業者の本田宗一郎氏は「レースは走る実験室」との言葉を残しており、レースで勝ち負けを争いながら車両技術を磨くのがホンダのDNAでもあったが、その最大の看板でもあったF1の活動をまたしても畳まざるを得なかったようだ。
ただ、F1撤退というマイナスイメージは常につきまとう。4回もワークス活動をたたんだメーカーは他にないからだ。フェラーリは世界選手権初年度の1950年から皆勤賞を続ける最古参メーカーで知られるが、ルノーも77年から、メルセデスも長い休止期間はあったものの、94年から継続参戦している。
ホンダ首脳陣が下したF1撤退の決断が正しかったどうかは、すぐには判断できないだろうが、全社的に負のスパイラルにはまらないことを祈りたい。
[文・写真/中日スポーツ・鶴田真也]
トーチュウF1エクスプレス(http://f1express.cnc.ne.jp/)
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