日産野球部は逆風を乗り越えられるか 赤字6708億円で迎える復活1年目の夏
アマチュア野球の取材歴が長いライターは言います。
「社会人野球は本社の業績で活動が左右される世界です。野球部は企業の中でも、数値的な利益を生みだすセクションではない。社員の士気高揚、子会社も含めた一体感の醸成、社名のPR、地域への社会貢献といった要素が企業的には野球部を有するメリットですが、業績が悪ければ『野球をやっている場合じゃない』となり、見直しの対象になる。過去、多くの企業チームがこのような形で休部、廃部を余儀なくされてきたのです」
日産のリストラ策はたいへん大がかりなもので、職を失う心配をしている社員やその家族からすれば「なぜ野球部の活動は守られるのか」と疑念を抱くのも、無理のないところです。
「こんな時こそ、野球人の心意気を見せてほしいとも思うんです。『都市対抗が終わったら、僕らも必死に車を売ります。だからそこまでは応援して下さい』といったアピールがあれば、社内の疑問の声は小さくなるでしょう。部員のほとんどがこの春、大学を出たばかりのフレッシュマン。同世代の仲間には車が必要になる人もいるでしょう。『野球部も汗をかいで、業績アップに貢献していきます』といったメッセージを発信するのも、一つの手だと思いますね」(前述のライター)
復活1年目の戦いぶりに、注目が集まります。
[文/構成:ココカラネクスト編集部]
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