松田宣浩が見た「日本シリーズ」。MVPは杉本、吉田正ではなく「意外なあの選手」【2022回顧録】
もちろん、投手陣の奮闘も、このシリーズを制した大きな要因だ。日本一を決めた第7戦は宮城大弥投手が「最高のピッチング」を披露し、宇田川優希投手や山﨑颯一郎投手らリリーフ陣もシリーズを通してきっちり仕事をした。松田はオリックスの投手陣に対し、「何年も前から素材はすごくよかった。でも、無駄なフォアボールがあって交代していくパターンが多かったが、フォアボールが少なくなった。あれだけスピードが出る中継ぎ陣は、今はナンバー1だと思う」と賛辞を惜しまない。また、要所で光った比嘉幹貴投手の働きについても、「良い仕事をしていた。比嘉さんの頑張りは素晴らしかった」と言葉を続けた。
現役続行を希望する松田は、今回の日本一獲得で、オリックスはより強力なチームになったとみている。
「2014年は僕たちがオリックスに勝って優勝し、そこからホークスは常勝というか勝ち続けることができるようになった。1回優勝すると、気持ちもそうだし、自信もつきます。だから、オリックスは今年、リーグ2連覇もできていますよね。この勢いはしばらく続くと思います」
両リーグの優勝チーム同士の戦いを、「投手も打者も両チームの力は互角で、結局は諦めない気持ちが勝敗を分けたと思う」と総括した松田。まだ見ぬ新天地での再起を目指す稀代の三塁手にとっても、今回の熱戦は良い刺激になったかもしれない。
[文/構成:ココカラネクスト編集部]
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