「さぁ行こう」――ド軍女房役を確信させた佐々木朗希の“言葉” KO劇から前進した怪物の成長「シンプルに嬉しかった」

フィリーズ戦で初勝利は掴めなかったが成長の兆しを見せた佐々木。(C)Getty Images
自信を深めて臨んだマウンドだった。現地時間4月5日に敵地で行われたフィリーズ戦に、佐々木朗希(ドジャース)が先発登板。4回0/3(68球)で降板して初勝利はお預けとなったものの、被安打3、1失点、与四球2、4奪三振と上々の内容でまとめた。
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過去2先発はいずれも散々な内容に終始。とりわけ3月29日のタイガース戦では1回1/2を投げて2失点、4四球でKOと苦心。降板後にベンチ戻った佐々木が涙目となる姿は、米メディアでも小さくない波紋を呼んだ。
エースとしての品格をも問われた前回登板から中7日。己を見つめ直し、投球フォームを修正した佐々木は、ストライク率60.3%と課題のコントロールを改善。試合後に地元スポーツ専門局『Sports Net LA』などの取材に応じた本人は「技術的なことだと思います」とキッパリ。「メンタル的に不安になる時もあった。前回のブルペンで信じられるものが見つけられた。技術あってのメンタルかなと思いました」と続けた。
技術を極め、精神的にも一つ逞しくなった。「大きな自信になった」と試合を振り返った佐々木の変化は、チームメイトもつぶさに感じ取っていた。この日、正捕手ウィル・スミスに変わってマスクをかぶったオースティン・バーンズは、日刊紙『Los Angeles Times』で試合前に「今日はいける」と確信したという“令和の怪物”の所作を明かしている。