「強いチームは自滅しない」三河リッチマンHCが見据える“常勝軍団”への道 重視する「競争力のある規律」の真意とは

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リッチマンHCは日本での生活を楽しんでいるようだ©SeaHorses MIKAWA co.,LTD.

ーーリッチマンHCが日本に来られてから1年半ほどが経ちました。バスケットボールを離れた時に三河や名古屋周辺、また日本全国を探訪する機会はどれほどありますか?

 妻は旅行が好きで、2人の娘といろんなところを訪れていますし、私を含めた家族全員で日本中を訪れています。日本だけではなくて東南アジアにも行っています。アメリカに住んでいると東南アジアなどは往復で10時間以上かかってしまいますが、日本からだとそう遠くはありませんから。ですから日本に住んでいる利点を生かして他のアジアの国々を訪れてもいます。

 日本国内だと、沖縄や北海道が印象に残ります。昨年の夏は北海道に行き、大変すばらしい時間を過ごしました。12月には野球場(エスコンフィールド北海道)での試合もしていますし、北海道はお気に入りの場所です。

 名古屋も快適です。神戸や京都も訪れましたが、どちらもすばらしい場所でした。京都は本当に魔法にかかっているかのような場所で、大変美しかったです。もちろん大阪や東京も大好きです。次は福岡に行ってみたいと思っています。妻はすでに訪れたことがあるのですが、私も足を伸ばしてみたいです。

ーー失礼ながらリッチマンHCはバスケットボールで忙しく、それだけいろんなところを訪れているというのが意外です。

 時間をいかに有効に使うかが自分の仕事のようなところはあるかもしれません。私が日本でヘッドコーチになったからこそ私たちは家族全員でここに移ってきたわけですし、確かに私自身はバスケットボールで忙しくしています。妻はそのことを理解してくれていますし、私がどれだけバスケットボールを愛しているかもよく知っています。

 ただ、肝要なのはライフバランスです。私はNBAにもいましたが、NBAでは(多忙すぎて)ライフバランスというものを持つことができませんでした。ですから、日本ではライフバランスを保てるようにしていますし、それができる環境はありがたいとも思っています。

ーーリッチマンHCはランニングも嗜んでいます。それは今でも変わらずですか?

 はい。今はランニングやウォーキングをする「クラブ」を作って、チームのスタッフたちと歩いたり、走ったりしていますよ。非常に楽しいです。大体は朝に、2、3人のスタッフとそれをしています。時折、夜に行うこともありますけどね。

ーー走りながらだと難しいでしょうが、ウォーキングをしている際にはスタッフとバスケットボールのことを話すのでしょうか?

 そうですね、歩く時はバスケットボールのこともかなり話はします。が、それ以外の生活のことなども話題にはしますね。バスケットボールに関しては、自分たちの抱える課題やリーグ全般のことを話したりします。

 先週は木曜日と金曜日と変則的な日程で試合があった(対島根スサノオマジック)ため、土日はずっとBリーグの他の試合を見ていました。NBAにいた頃はすべての試合を見ていたのですが、今はBリーグが私にとっての「NBA」です。今もNBAも少しは見ますが、今はBリーグのことが本当に好きで、他チームのコーチや選手たちのことを理解することなどが面白いと感じています。

ーーリッチマンHCはコネチカット州出身ということですが、少年期などNBAで好きな選手はいましたか?

 私のお気に入りはレイ・アレン(元ボストン・セルティックス等)でした。コネチカット州が地元なので、コネチカット大学ハスキーズ(アレンの出身校)が大好きで、そこがNBAへの入口でした。

 コネチカットのケーブルテレビではニューヨーク・ニックスとニュージャージー・ネッツ(元ブルックリン・ネッツ)、ボストンの試合が毎晩、見られました。その中でコネチカット大学出身のリチャード・ハミルトンのいるデトロイト・ピストンズがニックスと、シカゴ・ブルズのベン・ゴードン(同じくコネチカット大出身)がネッツと対戦したりする時に真剣に見るようになったのです。以来、NBAが本当に好きになって、ほとんど毎晩、テレビ観戦していましたね。

ーー最後に、三河としては当然、優勝を目指していくことになると思いますが、後半戦ではどのような戦いぶりを見せたいと思っていますか?

 昨シーズンの後半戦はつまずいたところがありました。けが人が出てしまったことはありますが、それは言い訳にはなりません。いずれにしても今シーズンの後半戦は選手たちをどれだけフレッシュな状態にしておけるかと、攻守で自分たちのプレーを遂行できるかが肝要になってきます。そして上達をしつつ、成長をしつつ、自分たちがより大きな目標を掲げながらその達成を目指していけるか。

 すでに話した通り、数字の面では昨シーズンと今シーズンでは大きな違いはありません。ほとんど同じだとしてもいいほどです。ですから、勝負はここからで、私たちはここからどこまで昨シーズンを越えて成長していけるか。そこが重要です。

[取材・文:永塚和志 Kaz Nagatsuka]

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