【Bリーグ】シーホース三河を「変革する」リッチマン新HCとは何者か NBA経験を持つ「34歳」が日本にもたらすものとは

タグ: , , , 2023/10/25

新指揮官は選手とのコミュニケーションを大事にしているようだ©SeaHorses MIKAWA co.,LTD.

ーーチーム練習は1日に2度行っているのですか?

リッチマン いえ、チーム練習という意味では1日1度なのですが、午前から選手のディベロップメントとウェイトリフティングをグループごとに分けておこなっています。これを週に2度やっています。私は選手のディベロップメントを非常に重要視していますので、まずビデオルームで集合し、そのあとに選手のディベロップメントへと移ります。

 こうしたやり方では、選手たちとの関係性もより密にできると考えています。NBAでは8から12人のアシスタントコーチがいて、一方こちらでは4人。ですから、私自身も選手たちとの直接のやりとりに従事しています。組織内の人たちとの関係性を築いていくことこそ、物事の基礎となっていきますし、選手たちとしても我々がどれだけ彼らのことを気にかけているかを感じてもらえると思っています。

 古い言葉に「あなたが彼らのことを気にかけていることを示すまでは彼らはそれに気が付かない」(アメリカ第26代大統領のセオドア・ルーズベルトによる有名な言葉。「他者から気にかけられてその人はより力を発揮できる」といった意味)というものがあります。私が選手やスタッフのことを気にかけて、彼らと一緒に汗を流し苦楽をともにすることで、試合の最中でも、試合の前後でも、互いに厳しく言い合えるような関係性を築けると思っています。

ーー選手としてはアメリカの3部の大学(米ニューヨーク州・スキッドモアカレッジ)でプレーをし、その後はメリーランド大学(1部)へ転校し、同大の女子チームでスカウト選手(仮想・対戦チームの相手役)をされ、そしてNBAではビデオコーディネイターからキャリアをスタートと、珍しい経歴をお持ちです。

リッチマン そうですね。そうした異なる環境で様々なことを吸収してきたと感じています。大学の3部校でプレーをしていた頃はどうやって自分を向上させられるかの術がわかりませんでしたが、メリーランド大では女子チームのスタッフとして選手のディベロップメントを担い、かつスカウティングレポートの作り方や戦術を学びはじめたのはその時からでした。





ーーよく「NBAは違う生き物だ」などと言われます。FIBAルールの試合を学ぶことについて言及されていましたが、Bリーグで指導をしていて、例えば土日の連戦であるとか外国籍選手をコートに2名までしか立たせられないなど、難しさは感じていますか?

リッチマン 連戦に関しては、NBAやGリーグでもあるので問題はありません。ただし、節と節の間が少し空いていることは、NBAとは少し違いますね。例えば我々は川崎に連敗を喫しましたから、今、早く試合がしたいわけです。ですが、次の節まで4、5日待たねばならない。平日の試合もありますが、今後、Bリーグがもっと平日ゲームを増やしてくれるとありがたいです。

 ゲームに関しては、フィジカルさで違いを感じています。Bリーグの方がプレスをかけたり、ゾーンを使ったり、その他、様々な異なるディフェンスを敷いてきますから、コーチとしてはそれにどう対抗するかを考えるのが楽しいです。我々にも異なるディフェンスがありますから、それをどう使うかは同様に面白いところです。

 オフェンス目線で言えば、そうした相手の敷いてくるディフェンスに対してどこでアドバンテージが取れるかを考えるのが肝要です。FIBAルールではディフェンスの3秒ルール(NBAではディフェンス選手は相手オフェンス選手の防御姿勢にない限りフリースローレーンに3秒以上とどまることができないという規定がNBAはある)がないため、ペイント内の守り方が重要となります。また、タイムアウトのルールについても違いがあったりもしますね。その他にも様々な違いがありますが、私としては順応するのみです。

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