昨季引退のベッテルは電撃F1復帰ならず 開幕戦に代役出場の可能性があったが
昨季限りでF1を引退したセバスチャン・ベッテル(アストンマーティン提供)
昨シーズンでF1を引退した元4連覇王者、セバスチャン・ベッテル(ドイツ)の開幕戦での電撃復帰はならなかった。古巣アストンマーティンでレギュラードライバーを務めるランス・ストロール(カナダ)が2月20日に自転車トレーニング中に負傷し、同23~25日にバーレーンで行われたプレシーズンテストを欠場。テストでは急きょリザーブドライバーのフェリペ・ドルゴビッチ(ブラジル)が新車のステアリングを握った。
ストロールは両手首を骨折したとうわさされており、長期離脱する見通し。そこでいったんは引退を決めたベッテルを担ぎ出そうとチーム側もコンタクトを取ったもようだが、色よい返事をもらえなかったようで、3月5日決勝の開幕戦バーレーンGPについてはストロールの出場が難しい場合、ドルゴビッチを起用すると26日にアストンマーティンから発表があった。
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「バーレーンGPに関するドライバーラインアップの最新情報として、ストロールが競技に参加できない場合はフェリペ(ドルゴビッチ)がアロンソとともに(新車の)AMR23をドライブする」としている。
ドルゴビッチは昨季のF2選手権王者で、F1レースに出場できるスーパーライセンスの発給要件を満たしており、プレシーズンテストでも初日と最終日の走行を担当。3日間のトータルで12番手のタイムを刻むなど、代役として開幕戦に送り出しても問題なしと判断されたようだ。出場が正式に決まれば、ブラジル人ドライバーのF1出場は2020年に2戦にスポット参戦したピエトロ・フィッティパルディ以来、3年ぶりとなる。
第2戦以降もストロールは欠場すると見られる。その場合は、もう1人のリザーブドライバーで元マクラーレンのストフェル・バンドーンが起用される可能性もあるが、チーム側はベッテルについても諦めていないもよう。