阪神・藤浪投手の勇気ある行動にダルビッシュも称賛「もし自分だったら・・・」
「藤浪ショック」が波紋を呼んでいる。
阪神藤浪晋太郎投手(25)がプロ野球選手で初めて新型コロナウイルスに感染したことが明らかにされた。会食に同席していた伊藤隼太外野手(30)長坂拳弥捕手(25)と3人の検査結果が陽性だったことを、球団が27日に発表した。嗅覚が失われて検査を受け、いち早く実名報道を望んだのが藤浪だったという。
阪神揚塩球団社長が藤浪の経緯について「コーヒーのにおいがしない、何か異常があるのかなということで、ある意味、勇気を持って球団に報告してくれました。藤浪君に相談したら、実名で報道してくださいと。今まで情報になかった嗅覚、味覚の異常に対して、初期症状でそういうことが起こるということを多くのみなさんに分かっていただく機会にもなるんじゃないかと話していました」などと、やりとりを明かした。
感染が疑われる症状として、日本では厚労省が発表した「風邪の症状や37度5分以上の熱が4日以上続く」「強いだるさや息苦しさ」が一般的。「味がしない」「においがしない」といった症状は、日本では情報が少なく、米バスケットボールNBAジャズ・ゴベア選手が感染して嗅覚消失と報じられたくらい。海外では多くの国で嗅覚、味覚の異常との関連性が早くからクローズアップされていた。風邪などの症状はなかった藤浪が公表した「新事実」によって、嗅覚や味覚を意識する日本人が急増したのは間違いない。
日本のプロアスリートで初めての感染者。誰だって「感染1号」になりたくはない。予定より大幅に遅れているシーズン開幕への影響を考えれば、たとえ症状があっても、自ら申告して検査することすら勇気がいる。藤浪に対して球界から非難が起こると思いきや、多くの関係者から称賛する声があがっているという。