秋山翔吾もサヨウナラ 西武ファンの癒えない心の傷 暗黒の「流出史」
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「その時」は日曜日の深夜24時過ぎに訪れました。
「秋山翔吾が広島入団を決断」--。
6月26日から27日へと日付けが変わった瞬間。メジャー挑戦も夢破れ、NPB復帰を目指した稀代のバットマンの進路を、スポーツ各紙がネットニュースで報じたのです。
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西武ファン歴30年の40代会社員Aさんは、月曜朝の出勤に向けて就寝しようとしたまさにその時、「秋山カープ決断」の一報に接しました。
「何も明日から1週間が始まるこのタイミングで報じなくてもいいのにね、って。よく他球団のファンから『西武ファンは慣れているでしょ』と言われるんですが、そんなことないですよ。あなたは、なけなしのお小遣いをはたいて買ったレプリカユニホームの選手が、ライバルチームに移籍した経験がありますか。それが常に繰り返されているんですよ。そのつど傷ついて、へこんで、やりきれない時間を過ごして…。何のために西武ファンをやっているのか、正直わからなくなってきます」
Aさんが語るとおり、西武ファンはこの10年、毎年のように流出の衝撃に襲われながらも、けなげにレオ軍団を愛してきました。
簡単にまとめると、下記のようになります。
2012 中島(米球界→オリックス→巨人)
2013 涌井(ロッテ→楽天)
2013 片岡(巨人)
2015 脇谷(巨人)
2016 岸(楽天)
2017 野上(巨人)
2018 浅村(楽天)
2018 菊池(米球界)
2019 炭谷(巨人→楽天)
2019 秋山(米球界→広島)