日本人打者への“認識”を改めさせる偉業 大谷翔平の本塁打記録に米記者も感嘆「オオタニは全くの例外となった」
怒涛の勢いで本塁打を量産してきた大谷。その打力は米記者も脱帽する。(C)Getty Images
偉才がやってのけた“歴史的な瞬間”に日米両球界が沸いた。熱視線が注がれたのは、現地時間4月21日に行われたメッツ戦で大谷翔平(ドジャース)が放った日本人歴代最多となるメジャー通算176本目のホームランだ。
【動画】歴史を塗り替える一発!大谷翔平がメジャー日本選手最多176号を放ったシーン
甘い球を完璧に打ち砕いた。3回の第2打席に相手先発エイドリアン・ハウザーと対峙した大谷は、カウント0-1からど真ん中に投じられた81.7マイル(約131.4キロ)のスライダーを強振。ほぼ失投と言っていい一球を見逃さずにジャストミートした大谷が確信めいた表情で見送った打球は、あっという間にライトスタンドの中段に突き刺さった。
かつてヤンキースなどでプレーした松井秀喜氏が10年のメジャーキャリアで積み上げた数字を、6年で塗り替えた大谷。かつて「不可能だ」と揶揄された二刀流で数多の“史上初”をやってのけてきた彼の実績を考えれば、通過点に過ぎない記録かもしれないが、このスピード達成は、ある種の日本人選手に対するステレオタイプな認識を改めさせてもいる。
米版『Yahoo! Sports』のジャック・ベアー記者は、大谷の記録更新について「マツイが日本人最多本塁打記録をマークした2012年以降、彼の残した数字の更新はおろか、迫る打者もほとんどいなかった」と指摘。「日本から海を渡ってくる選手は投手が多く、打者のほとんどは“イチロー型”のコンタクトに優れた者ばかりだった」と強調し、こう続けている。