リスクを抱える「投手・大谷」に飛んだ「打者だけでも十分」の声…米記者からは異論「彼は本気で地球上最高を目指してる」

日々投球練習に励んでいる大谷。(C)Getty Images
リハビリに集中させたいが、打線からは外せない――
背番号17がマウンドで輝く日はいつになるのか。
今季中に投手としての復帰、そして二刀流の本格再開を目指している大谷翔平。その近況について、他でもないドジャースのデーブ・ロバーツ監督が「まだしばらくかかるだろう」と興味深い見解を示した。
「ブルペンセッションの自然な進行から始めて、また違う球種を混ぜながら打者と対戦することになる。だから、タイムラインはわからない。まだ道半ばだ」
現地時間4月4日のフィリーズ戦の取材でそう語ったロバーツ監督は、「我々はまだ彼に投げてほしいと思っている。彼も投げることを望んでいる」と切望。一方で「問題は『今、彼がどれだけ必要なのか』ということだ。そして我々はその答えを出している。彼の健康が最重要だ」とも明かし、打者としてチームに必要不可欠な存在である大谷の復帰計画に慎重な姿勢を見せた。
大谷が二刀流を当たり前のようにこなしたのは約2年前だ。右肘にキャリア2度目となる大規模手術を執行した身体が、ふたたび異次元の労働力に耐えられるかどうかは分からない。さらに昨年11月のワールドシリーズ第2戦で負った左肩亜脱臼に起因する左肩関節唇(しん)の修復手術をオフに行った影響もあり、ロバーツ監督をはじめとする球団首脳陣が万全を期するのは、至極当然ではある。
無論、キャッチボールなどリハビリは続けている。しかし、米球界屈指の強打者であるがゆえに、とりわけレギュラーシーズンはチームから外せない。そのため、復帰に向けては特殊なプロセスが求められる。
リハビリに集中させたいが、打線からは外せない――。そんなジレンマもある「投手・大谷」には、米国内で疑問の声がないわけはない。
米YouTubeチャンネル『The Pat McAfee Show』では、「打撃だけでもオオタニは十分凄いのに、肘をまた痛めてシーズンを棒に振る可能性を含めたあらゆるリスクを取る必要はあるのか?」という問いが噴出。「ドジャースの投手陣は充実しているし、打者に集中すれば、74本塁打を打つ可能性だってある」と語られた。