エンゼルス・大谷 「笑顔なき本塁打」豪快2発も漂う悲壮感 チーム解体で「切ない本音」とは
(C)Getty Images
あのはじける笑顔はもう見られないのか。エンゼルス・大谷翔平投手(28)が4日(日本時間5日)本拠地で行われたアスレチックス戦に「2番・指名打者」で先発出場。4試合ぶりの一発となる23号本塁打、さらに24号本塁打を放ち今季5度目の1試合2発のマルチ本塁打でメジャー通算117本塁打とし、日本人歴代2位のイチローに並んだ。
【動画】豪快な23号ソロを放つも、笑顔なき本塁打となった大谷
初回1死走者なしで迎えた第1打席。アスレチックス先発右腕・ブラックバーンの外角直球を逆方向にはじき返した。打球速度105・7マイル(約170・1キロ)の圧巻の打球にスタンドのファンからは歓声も上がったが、打った本人の表情は硬かった。ダイヤモンドを1周する際にも口を強く引き結び、笑顔を見せることなくベンチに戻った。さらに7回にも24号ソロを放ったが、この際もチームが劣勢とあって笑顔はなかった。
なかなか「負のスパイラル」から抜け出せない。前夜は投打同時出場で104年ぶりとなる「2桁勝利、2桁本塁打」の記録に3度目の挑戦となったが、6回途中7安打3失点。またも勝利投手にはなれなかった。
トレード期限を迎え、チームが目指す方向性も明らかになってきた。借金16でプレーオフ争いから脱落する中、先発シンダーガード、抑えのイグレシアス、外野手レギュラーのマーシュといった主力3選手を放出したことで、チームは来季以降の再建を目指す。昨年9月には「ひりひりしたシーズンを送りたい」との発言もあった大谷。この状況は当然、憂いている。