MVP前哨戦はジャッジがリードも…「不公平」大谷のミラクル逆転なるか

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(C)Getty Images

 メジャーリーグでアーロン・ジャッジ(30)と大谷翔平(28)のア・リーグ「MVP論争」がヒートアップしている。直接対決した8月29日からのエンゼルス対ヤンキース3連戦では、エンゼルス本拠地ながら両者の打席で観客席から「MVP」コールが起こる熱狂ぶり。初戦で大谷が29号2ラン、ジャッジが50号ソロでアーチ競演。2戦目にジャッジが2戦連発の51号3ランを放てば、3戦目は大谷が30号逆転3ランと、互いに譲らぬ圧巻のパフォーマンスを見せた。

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 8月終了時点でジャッジは51本塁打、113打点でリーグ2冠。打率も.296の好成績を残している。とくに本塁打数は2位に20本差をつけて独走。ロジャー・マリスの持つア・リーグ最多61本塁打を上回る記録的ペースで量産している。

 大谷は30本塁打、82打点、打率.269。打者ではジャッジの成績に見劣りするが、投手で11勝(8敗)、防御率2.67とキャリアハイの成績をマーク。「10勝30発」はメジャー史上初の快挙で、誰もまねのできない二刀流の独自路線でフル回転している。

 米メディアでは一騎打ちの様相。どちらがMVPを獲得するか、さまざまな意見が飛び交っている。8月4日にMLB公式サイトで発表された専門家によるMVP投票では1位票がジャッジ「37」、大谷「12」と、前哨戦ではジャッジがリード。チームが低迷し、消化ゲームに入っている大谷のエンゼルスと対照的に、激しいプレーオフ争いを繰り広げるヤンキースで勝利への貢献度が高いジャッジ。評価は頭一つ抜けているという見方が強い。

 一方で、大谷を推す米専門局FOXスポーツのベン・バーランダー氏は「メジャー146年の歴史で同じシーズンに30発&10勝を挙げた選手は大谷以外いない。ジャッジが歴史を追いかけている? 大谷は歴史そのものだよ」と主張する。「歴史的な活躍」のジャッジか、「歴史を作っている」大谷か。基準が違って比較が難しく、投票者の野球観や価値観の違いがMVP争いに影響しそうだ。

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