今永昇太が「打たれない理由」を考察 MLB200勝の大投手も舌を巻いたDeNA時代から変化した“術”「100マイルはいらない」

タグ: , , , 2025/4/8

カブスで異彩を放ち、名門投手陣をけん引する今永。(C)Getty Images

特筆すべき「4シームの使い方」

 至高の舞台で小柄な日本人左腕が異彩を放っている。メジャーリーグの名門カブスで2年目を迎えた今永昇太だ。

 ルーキーイヤーの昨季に29先発15勝(3敗)、防御率2.91、WHIP1.02という堂々たる成績を残した今永は、今季も開幕から好調を維持。スモールサンプルに過ぎない3先発ながら2勝をマークし、防御率は圧巻の0.98。クレイグ・カウンセル監督が「彼はしっかりと自分の投球をする。それが全てだ。一球一球、次の球も、その次の球も、しっかり投げるべきボールを投げる。彼はミスをしない」と絶賛する内容を披露している。

【動画】強打者マチャドが微動だにできず…今永昇太の奪三振シーンをチェック

「2年目のジンクス」という言葉があるように、球界では相手の研究が深まる2年目に苦労するというのが通説。だが、NPBを含めれば9年のキャリアを誇る今永にとっては、そうした心配は杞憂なのかもしれない。少なくともエース級の投手として君臨している今の姿に不安材料は見られない。

「前年と同じことをできる場所ではないと思ってます。その瞬間にベストだと思う投球に基づいてプレーするだけです」

 米紙『New York Times』で冷静に語る。そんな今永の投球において特筆すべきは、4シームの使い方だ。

 今永の4シームは、投手のパワーが劇的に進化し続けているMLBにおいて決して早い部類ではない。それはリーグ全体から約2.7キロも低い92.3マイル(約148.5キロ)という平均球速が何よりも物語る。

 それでも“平均以下”の真っすぐは打たれない。被打率.154という数値が示すように多くの打者がグッと身構えてしまう凄みがある。

 その要因の一つとして挙げられるのは、高低の使い分けだ。メジャーリーグでは長打になりやすいといわれている“バレルゾーン”でのアジャストに重きを置く打者は少なくない。そうした中で今永がDeNA時代に多用していた低めにズバッと決まる4シームはすくわれてしまうリスクが生じる。

 そこで生きているのが、NPBで捉えられることもあった高めの真っすぐである。平均スピン数は2199回を記録する今永の真っすぐはホップ成分が多く、たとえ捉えられても長打になる可能性を抑えられるのである。また、身長178センチの体躯を利して肘のアングルを下げたボールが見極めにくいフォームによって、「遅い真っすぐ」は抜群の効果を発揮していると言えよう。

関連記事

「アスリート/セレブ」新着記事

『CoCoKARAnext』編集スタッフ・ライターを募集

CoCoKARA next オンラインショッピング

PICK UP ユメロン黒川:寝姿勢改善パッド「nobiraku」 寝ている間が伸びる時間

腰が気になる方!腰まわりの予防に、試してみませんか? 寝ている間が、ととのう時間。 nobirakuはパフォーマンス向上の為の“大人のお昼寝”にも最適!

商品を見る CoCoKARAnext
オンラインショップ

おすすめコラム