那須川天心に死角はあるのか?グレイシー一族と死闘を繰り広げた元総合格闘家が期待する神童の底力
今年も大晦日の舞台に那須川天心が帰ってくる。12月31日にさいたまスーパーアリーナで行われる「RIZIN.26」で、神童・那須川天心が、最強のムエタイ戦士、クマンドーイ・ペットジャルーンウィットと対戦する。
PRIDEなどで活躍した元総合格闘家の大山峻護さんに、この一戦の見どころを聞いた。
――注目しているポイントを教えてください
「クマンドーイ・ペットジャルーンウィット選手は、2年前に那須川選手が判定で辛勝した選手に勝利を収めている実力のある選手。かなりの強敵ですね。那須川選手の立場は、試合に勝つかどうかではなく、どう倒すんだろうって思わせるレベルの期待をかけられています。勝って当たり前で、その上でどんなおもしろい試合をしてくれるんだろうって、すごいプレッシャー。普通の選手だったら判定でもなんでも勝てばいいけれど、那須川選手はどれだけファンを楽しませてくれるんだっていう期待値を背負って、しかも年末にふさわしい強敵を当てられている。プレッシャーは相当あると思いますが、ファンの期待にちゃんと応えてくれて、さらに進化した姿を見せてくれると思います」
――対戦相手が決まったのが、試合の約一週間前でした
「試合までの時間がないなかでドタバタかと思いますが、彼ならこの経験も、すべてを力に変えられると思います。那須川選手くらいになるといろいろな経験を積んでいるので、問題なく、コンディションも戦略も気持ちも、すべてを揃えてアジャストしてくると思います」
――那須川選手は5年連続の大晦日出場です
「2年前には20歳の若さでメイウェザーと拳を交えていますからね。あの経験は彼にとってものすごい財産。20歳という若さで、誰もが感じることのできないプレッシャーや恐怖、強さを感じとることができたと思います」