男子マラソン五輪代表は大迫傑が内定!「日本記録を出しても3位にも入れない現実」世界との壁にどれだけ食らいつけるか
「日本記録を出しても、3位にも入れないのが日本マラソン界の現実」
日本陸連の瀬古利彦マラソンプロジェクトリーダー(63)は「日本人選手の好記録が出たのは良かった」と前置きしつつ、「正直言って世界は2時間1分台、2分台、3分台が当たり前。今回のようなレースでは五輪のメダルは厳しい。レゲセに30キロまでつけたのは井上だけ。大迫でもつけなかった。東京五輪が厳しい戦いになることは分かっているが、最後まであきらめず、ワンチームで一致団結して戦いたい。チャレンジしながらレベルアップしたい」と話した。
SNSでも「大迫の走りは感動したけど…世界の背中は遠い」「日本記録を出しても、3位にも入れないのが日本マラソン界の現実」といった声が。代表争いがこれまでのような水面下の議論でなく、誰にもわかりやすく明示されたことで盛り上がったものの、世界との差をまざまざと見せつけられた大会でもあった。
レース前、前日本記録保持者の設楽悠太(28)が話していた言葉が印象的だった。「日本記録を出しても、2時間4分台を出せなかったら五輪は辞退する」。東京マラソンでは首位争いに絡めず2時間7分45秒で16位に終わったが、五輪に出るからには上位争いできるレベルでなければ意味がない-とでも言わんばかりだった。
男子代表はMGC1位の中村匠吾(27)、同2位の服部勇馬(26)、そして大迫に決まった。激しい競争を勝ち抜いた3人が挑む東京五輪本番は8月9日(札幌)。地の利も生かして、世界の壁にどれだけ食らいつけるかに期待したい。
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[文/構成:ココカラネクスト編集部]