スーパーラグビーからの除外が決まったサンウルブズ 果たした役目と今後の日本ラグビー界の展望とは
稲垣啓太も参加した「車持ち上げ救出大作戦」
サンウルブズといえば、有名なエピソードが「車持ち上げ救出大作戦」。2017年4月、ニュージーランド遠征でバス移動中、目の前の車のタイヤがパンクし、スリップする事故が発生。事故車両は道路をふさぐ形で立ち往生し、交通渋滞が発生した。選手たちはバスを降りると、スクラムを組むかのごとく呼吸を合わせ、人力だけで故障車を持ち上げ、路肩に寄せることに成功。反対車線を走る車を横目に危険も顧みず、抜群のチームワークで2次災害を回避した。故障車は1トン超の重さ。怪力を発揮した選手のなかには、当時メンバー入りしていた「笑わない男」稲垣啓太の姿もあった。
ラガーマンたちの行動は動画で拡散され、世界から称賛を受けた。いち早く反応したのが、プロのロードサービスであるJAF(日本自動車連盟)だった。SNSで「今後のロードサービス隊員募集の際は、『ラグビー経験者』を検討いたします」とシャレの効いたコメント。対するサンウルブズも「JAF 様、ありがとうございます。背番号1番~8番の選手達(フォワード)がよりお役に立てるかと思います」と返信するという、微笑ましいやりとりがあった。
鍛え抜いた体で、人助けにも一役買ったサンウルブズ。世界中で思い出をともにしてきたユニホームも、今年で見納めとなる。
※健康、ダイエット、運動等の方法、メソッドに関しては、あくまでも取材対象者の個人的な意見、ノウハウで、必ず効果がある事を保証するものではありません。
[文/構成:ココカラネクスト編集部]