「もし当日計量がなければ天心×武尊の結果は変わったのか?」天心の兄弟子・白鳥大珠が「世紀の一戦」を振り返る
(c)THE MATCH 2022
天心×武尊は、予想していたことが二つあった
10年に一度ともいわれる、「THE MATCH 2022」(6月19日、東京ドーム)という超ビッグイベントが終わった格闘技界。出場した選手にとっては、それぞれ明暗が分かれるものとなったが、結果的には50億円以上とも呼ばれる売上を弾き出し、歴史に残る経済効果を生み出す大会となった。メインでは7年越しで模索された那須川天心×武尊が実現。天心の兄弟子・白鳥大珠も参戦したが、白鳥はK-1を相手にまさかの1RKO負けを喫してしまった。もちろん、これで白鳥はこれで終わったわけではない。むしろいかにリベンジするのか。それをうかがっているところ。そこで白鳥に当日の様子から今後の方向性を含め、話を聞いた。全4回の第3回。(取材・文=“Show”大谷泰顕)
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――自分の試合が終わって、他の選手の試合は見ていたんですか?
「ほとんど見てなかったんですけど、天心×武尊戦は、しっかり会場で見ましたね」
――率直にどう思いましたかね?
「僕のなかで予想していたことがふたつあって。あんな感じで1Rからジャブをバンバン入れて。もし天心がジャブを入れられたら、距離に入られないというか。その距離をキープしたまま闘えるんだろうなって予想していて。ただ、それができたからといって、武尊選手は2、3Rってだんだん強くなってくるので。どちらかといえばスロースターターというか。2、3Rでギアを上げてくるだろうなと思っていたんですけど、それでも天心がそこをずーっとキープして、距離を見切って闘っているなあと思って」
――見切っていましたね。
「僕は1Rを見た時点で、これは勝ったかなというのは正直、思いましたね」
――もうひとつ思ったことは?
「もし天心が不利になるのかなって思っていたのは、2R、とくに3Rですね」
――終盤になるほど、武尊選手が追い上げてくると。
「ええ。僕は練習ですけど、(武尊と)向かい合ったことがあって、ホントほかの選手にない圧力を感じたんですよ。それを考えた時に、あのラッシュと圧力と気持ちで向かい合ったら、飲み込まれちゃうんじゃないかって、思っていて。ただ、あの日の天心のコンディションというか、仕上がりはちょっと違ったッスね」