【前編】金メダルへのコーチング、体操ニッポンを支えたあるコーチの挑戦
どのように言葉を伝えるか
さらにコーチングの際の言葉の選択、伝え方にも気を配ったという。
「最初、コーチになりたてのときはなかなか難しくて、苦労しました。やっていく内に『いい練習』『悪い練習』というのは選手に対してごまかすのではなく、はっきりいったほうがいいと感じています。理由としては回りくどく遠まわしにいうのではなく、単刀直入に伝えて、それに対して説明ができればいいと思うんですよ」
きちんとした説明ができないままに部下を頭ごなしに叱って、嫌われる上司も今だに多い。そういったことを避けるためにも、最初に「叱る理由」を示すことが必要だという。
「練習にしても〇〇だから続けなさいとか、しっかり理由を伝えることが必要になってくる。それはコーチを続け、言葉のボキャブラリーを増やしていく内に対選手に対して言えていくようになっていった。説明ができない以上はやはり否定することはしちゃいけない。否定するには理由が必要で、相手が納得することが求められる。指導していく中でも選手が納得しないといけないから」
後編となる次回は、大舞台でも結果を出すためのコーチング術をお伝えする。
※健康、ダイエット、運動等の方法、メソッドに関しては、あくまでも取材対象者の個人的な意見、ノウハウで、必ず効果がある事を保証するものではありません。
[文/構成:ココカラネクスト編集部]
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