「どう打つかではなく、どう見送るか」――三冠王に迫る佐藤輝明の打撃開花 背景にあった名将の指摘していた“課題”の解消

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虎の主砲として覚醒している佐藤。(C)産経新聞社

 虎の大砲に対する関心が高まっている。今季に阪神で4番を打っている佐藤輝明だ。

 何よりもプロ野球ファンの反応が関心の大きさを物語る。5月29日に公表された「マイナビオールスターゲーム2025」(7月23日京セラドーム、24日横浜)の中間発表で三塁手部門の1位となった佐藤は、堂々の19万7615票を獲得。これはシンプルに今季の彼が残している「結果」が認められた証と言えよう。

【動画】再現性の高いバックスクリーン弾 1試合6打点の佐藤輝明の豪快アーチ

 今季は、好不調の差が激しく、幾度となく壁にぶち当たってきた打撃も安定。5月28日のDeNA戦終了時点で、47試合に出場している佐藤は、打率.297(リーグ4位)と上々のアベレージをマーク。さらに本塁打(12)、打点(34)の両方でリーグトップに君臨し、OPSも.952で12球団1位の好成績を収めている。

 開幕間もない4月中旬から4番を務め、森下翔太、大山悠輔とともに不動のクリーンナップを打つ佐藤。球界屈指のスラッガーへと変貌した要因は、悪癖が改善されている傾向にある。

 佐藤の“悪癖”と言えば、安易なボール球に手を出し、三振の山を築いてしまうことにあった。それによって自慢のパワーを活かせず、不安定な打席が悪目立ちしていた。この課題については、岡田彰布元監督も23年の阪神第2次政権発足時にCoCoKARA nextのインタビューで「攻められるから振るという悪循環があった。結局その球をどう打つかではなく、どう見送るか。相当ボール球を振ってると思う」と指摘していた。

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