佐藤輝明の二軍再調整の“大ナタ”の是非は?岡田阪神の決断に球界OBから異論「チームには彼が必要だ」
打撃不振を極め、2軍での再調整を言い渡された佐藤。しかし、この球団の判断には異論が噴出している(C)KentaHARADA/CoCoKARAnext
驚きとも言うべき決断だった。6月25日、阪神は佐藤輝明の一軍登録抹消を発表した。岡田彰布新体制で「5番・サード」で起用されてきた24歳は、新人だった2021年以来、2シーズンぶりの二軍降格となった。
怪我があったわけではない。今月に入って打率.179、1本塁打、8打点と不振を極めていた佐藤は、23日の横浜戦でも相手先発の今永昇太を前に4打数無安打2三振と精彩を欠いた。指揮官がかねてより「課題」としてきた直球を打てておらず、二軍での再調整が決定した。
【動画】2軍降格後初打席であわや本塁打! 佐藤輝明の怪力安打をチェック
もっとも、チーム状態そのものが悪いという見方もできる。前日に今季初の4連敗を喫した阪神は、横浜と0.5ゲーム差まで迫られた。そうした状況にあって8度目の0封と抑え込まれた打撃陣は元気がない。
春先の好調時に幾度となく好機を演出していた近本光司と中野拓夢の1、2番コンビも6月の打率は、24日の試合終了時点でそれぞれ.178と.250。ここに3番を打つ助っ人外国人のシェルドン・ノイジーが打率.130、出塁率.238の大スランプだ。そのなかで佐藤は直近6試合だけで見れば、打率.316、1本塁打、出塁率.435、OPS1.014と復調傾向にあっただけに、今回の判断には異を唱える者もいる。