西武移籍に伴い内海が失ってしまった将来の可能性とは

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 巨人の投手事情でいえば、今季は今村とメルセデスが活躍し、昨季13勝の田口、成長株の大江など先発左腕はコマがそろう。加えて14年、広島から大竹寛をFAで獲得した際、人的補償で移籍した一岡が大ブレークした「トラウマ」がある。若手を優先してプロテクトすれば、近年の成績が振るわない内海が外されても不思議なことではない。

 ただし、西武の補強ポイントは明らかに投手だった。リーグ優勝したとはいえ失点、防御率はワーストで投手陣の整備が急務。さらにポスティング移籍するエース菊池も抜け、左腕はのどから手が出るほど欲しい人材。西武の投手事情を予測できたはずなのに、それでも「内海外し」に踏み切った巨人が、今回の流失を招いた。

 チームは異例のコメントを発表した。石井一夫代表取締役社長兼編成本部長は「長年にわたってジャイアンツのエースを務め、6度のリーグ優勝、2度の日本一に貢献するだけでなく、同僚選手たちの精神的な柱でもあった内海投手の移籍は大変残念でなりません。いつの日か、再びジャイアンツに戻ってくれることを期待しています」と、将来的な巨人復帰にまで踏み込む内容だった。

 13年に西武からFAで獲得した片岡の人的補償で移籍した脇谷が2年後、FAを行使して巨人に復帰した例がある。12球団でもっともFA移籍人数が多い西武は、ファンの間で早くも「脇谷と同じように、内海も遅かれ早かれ巨人には戻るだろう」と予想するSNSの声もある。

 今回の移籍に、ツイッターで怒りを爆発させたのが巨人の後輩だった笠原将生・元投手だ。

 「ふざけすぎ。他球団の血を入れたら絶対ダメな人を持ってかれた。もう巨人の監督できないやん。もうぐじゃぐじゃやな」

 「監督できない」という意味は、「巨人の監督は生え抜きのスターでなければなれない」という不文律があるといわれるからだ。実際、昭和初期の中島治康監督、藤本英雄監督の2人以外は、今年復帰した原監督も含めて全員、生え抜きスターが巨人の監督を務めている。

 もう「生え抜き」ではなくなってしまう内海。巨人と西武に今後、どのような影響が出るのか。騒動の波紋はしばらく収まりそうにない。





※健康、ダイエット、運動等の方法、メソッドに関しては、あくまでも取材対象者の個人的な意見、ノウハウで、必ず効果がある事を保証するものではありません。

[文/構成:ココカラネクスト編集部]

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