中島宏之 新井貴浩や坂口智隆らに匹敵するリカバリーを見せられるか

タグ: , , 2018/11/5

 オリックスは2日、中島宏之内野手の退団を発表した。来季へ向けた契約交渉を重ねていたが、条件が折り合わなかった。今後、自由契約選手として正式に公示され、国内外問わずどの球団とも移籍交渉が可能となる。

 中島の今季年俸は推定3億5000万円。そこに、野球協約の減額制限を超える金額が提示されていた。その減額を呑んで残留するか、自由契約となるかの選択権は中島側にあった。球団には代理人を通じて、退団の申し入れがあったという。

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 年俸の減額制限は野球協約の第92条に定められている。

 「次年度契約更改の際、そのシーズンの年俸が1億円を超える選手は40%、1億円以下の選手は25%を超えて減額されない。ただし、選手の同意があればこの限りではない」

 同意がない場合は、自由契約となる。

 米球界から15年にオリックスに移籍した中島は、今季が日本球界復帰4年目。故障もあり、77試合の出場で65安打、打率・289、5本塁打、34打点の成績だった。
 今季年俸の40%にあたる1億4000万円以上の減俸を提示されていた。オリックス側は、低い年俸であれば選手層を維持するため残しても構わないという姿勢であったのだろう。

 中島と同様のケースで移籍した選手は、ここ数年でも何人か存在する。それぞれその後の活躍具合が分かれるので、モデルケースとして振り返ってみたい。
 成功例は中島同様に、オリックスから自由契約となった坂口智隆外野手だ。15年オフ、推定年俸7500万円だった坂口は25%以上の減額提示を受け、自由契約を選択。16年は年俸3000万円でヤクルトへ移籍した。
 その後3シーズンはレギュラーとして3年連続規定打席をクリア。155、155、161安打と毎年安打を量産。3季通算打率はちょうど3割で、全盛期と変わらぬ高いパフォーマンスを見せた。

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