【徹底比較】阪神18年ぶり優勝をスポーツ5紙はどう報じたか

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【スポーツニッポン】
 虎番記者がSNSを駆使してファンとコミュニケーションを取ることで、親近感アップに成功しているスポニチ。最終面でのベテラン記者によるコラム「追球」は読み応え満点。手記はルーキー森下翔太。こちらも一本一本の記事の熱量が凄まじく、永久保存版の紙面と言って良いでしょう。

「各紙が岡田監督のマネジメント力をクローズアップする中、金本監督や矢野監督の功績に光を当てるなど、大局的な視野で捉えた記事が目を惹きました。『独走V呼んだ四球爆増の裏側』といった読み物も充実し、硬軟織り交ぜた企画が充実していましたね」

【サンケイスポーツ】
 実は即売に滅法強いサンスポ。産経新聞自体、東京よりも大阪で読まれる傾向が強く、阪神ネタはいわば「お膝元」。手記は近本光司選手。専属評論家の江本孟紀さんに熱狂的猛虎党・ダンカンさんと楽しい読み物が並びます。

「サンスポの記者は若い頃からとにかく柔らかく、楽しく記事を書けるようにコーチングされています。どの記事もイキイキとした文体で描かれているのが特徴的です。最終面をまるまる岡田監督のご家族の手記にしているのも興味深い。各紙にはないご婦人やご長男の写真も掲載されていて、関係の深さが伝わってきましたね」

【スポーツ報知】
 ご存じ巨人軍の「機関紙」ですが、しっかりと一面から五面、芸能面に社会面と詳報しています。ちなみに敗れた巨人は最終面で『また明日から!』と前向きに報じられていました。手記は中野拓夢選手。佐藤輝明選手の近大時代の恩師による直筆の手紙など、ライバル紙に負けない熱い紙面に仕上がっています。

「世間のイメージは『報知=巨人』ですが、実は報知の記者は阪神の選手にもかなり食い込んでいます。掛布雅之さんや藤川球児さんら、猛虎のレジェンドが報知の評論家であることもその証拠です。その藤川さんによる『岩崎&岩貞スペシャル座談会』は読ませる内容。普段聞くことのできない、ブルペン陣の苦労を内情をよく知っている藤川さんに聞かせるという企画の勝利でした」

 大阪ではこの日の紙面を「優勝記念五紙セット」として、まとめて販売。18年前にはあまりの人気に完売したと伝えられています。

 新聞の一部売りの料金は日によって変わりませんが、「優勝翌日の紙面は日頃の10倍の読み応えがある」というのも隠れた定説です。紙面からは虎番記者のチーム愛が、強く浮かび上がってきます。

 1985年以来、38年ぶりの日本一に輝いた際には、どんな紙面に彩られるのか。各紙の虎番記者にとっては多忙な秋になりそうです。





[文/構成:ココカラネクスト編集部]

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