日本ハム・新庄監督 改めての「優勝を狙わない」発言で見えた選手との「温度差」とは
新庄監督率いる日本ハムは28日、沖縄・名護で行われていた春季キャンプを打ち上げた。
手締めを行ったのは今季もチームの主軸として働きが期待されている、選手会長の近藤健介外野手(28)。「選手の皆さん、改めて野球は楽しいとこのキャンプで思った人は多いと思います」と語りかけた。
新庄監督流改革により、「ガラポン打線」や「新庄殿の8人」といった室伏広治スポーツ庁長官を始め、ビッグネーム揃いの日替わりコーチ陣なども実現。実戦でも選手たちの活気あふれる声が聞かれるなど、選手たちの意欲は大いにかきたてられたという。
そして注目はこの後の近藤の発言だった。新庄監督は今シーズンは優勝を目指さないことを公言しているが「まずは自分たちの個々の力を上げる。自分自身が進展して1つでも2つでもレベルアップしていきたい。矛盾しているが、僕は勝ちたいので勝って笑って終われるシーズンにしたい」と指揮官の思惑とは別に「勝ちたい」気持ちを前面に出したのだ。
この1年を「トライアウト」と位置づけて、多くの選手の可能性を見出す年にしたいと常々、新庄監督は語っている。27日に放送されたテレビ朝日系列の「サンデーLive!!」でもスポーツキャスターの古田敦也氏から「最下位予想」をぶつけられ、怒るどころか「だってそんなに勝ちたいと思ってないですもん」とあっけらかんと言ってのけた。
その理由については「だって戦力を見てください。優勝なんて狙えないですよ」とキッパリ。その後に「でもメンタル的に変えたら面白いチーム。いま変わっている」と近年ではBクラスに沈んでいるナインたちの意識改革を図っている最中だと説明してみせた。