「ジョン・ジョーンズの想像を超える戦いぶりに期待。相当ハイレベルな戦いになることは間違いない」髙阪剛が『UFC247』の展望を語る
ヴァレンティーナ・シェフチェンコ/Getty Images
――続いて女子フライ級タイトルマッチ、シェフチェンコvsチョケイジアンの見解はどうでしょうか?
「まず、王者シェフチェンコは、このところ総合格闘家としての能力の高さを見せつけています。フライ級転向後、4試合連続で完勝していますし、この階級がすごく合ってるんでしょうね。シェフチェンコは決して手足が長いわけではないので、1階級上のバンタム級では、ステップで刻んで中へ中へ入っていかないと、パンチを当てることができなかった。バックスピンキックやバックハンドブローを多用していたのも、『届かない』ということが大きかったと思うんです。それがフライ級に転向してからは、踏み込んでしっかり左右のワンツーを当てたり、カウンターで前手のフックを入れたり、組んで首相撲からのヒザ蹴りなど、やりたい放題できている。楽しんで試合をしている気がします。」
――グラウンドも強くなってきています。
「また、その場面場面で自分の多彩な武器から、最適なものをチョイスする能力にも長けていますよね。だから試合の中で修正もできるし、崩れることが少ないんです。」
――対するチョケイジアンは、フライ級で最も長身で、シェフチェンコより10cm身長が高く、リーチも長い。ある意味、シェフチェンコのフライ級でのアドバンテージを消す存在でもあるかと。
「そうですね。チョケイジアンはパンチで距離を測って、自分の距離での打撃で追い込んで、相手が顔を背けたところにハイキックを入れるのを得意としていますが、あの身長があるからこそできることです。チョケイジアンは自分の射程距離にいる相手に対してはすごく強い。だからシェフチェンコは、どれだけ中に入れるかがポイントだと思います。」
ケイトリン・チョケイジアン/Getty Images
――距離を潰せるかどうか。
「チョケイジアンは、序盤から手数が多いタイプですが、それは自分の距離設定を早くしたいのと、相手を中に入らせない『防御壁』を作るためだと思うんです。その防御壁に相手が阻まれると、チョケイジアンのペースで試合は進みますが、シェフチェンコは一発もらっても前に出てこられる選手なので、それをやられたらチョケイジアンはキツいでしょうね。」
――自分の距離で強いということは、逆に言えば防御壁、結界を破られたらもろいと。
「チョケイジアンは組まれてからの対処もそこまでうまいわけではなく、テイクダウンも結構取られますからね。フィジカル面で上回るシェフチェンコに組まれたら、そこからはかなりキツいと思います。だからチョケイジアンは、入ってこられないような結界が張れるかどうか、そしてシェフチェンコはそれを破れるかどうか。この一戦は、そこが最大のポイントでしょう。」
[取材/文・堀江ガンツ]
◆◆WOWOW『UFC-究極格闘技-』放送スケジュール◆◆◆
『生中継!UFC‐究極格闘技‐ UFC247 in ヒューストン 絶対王者ジョーンズ&女子フライ級王者シェフチェンコ、ダブルタイトルマッチ!』
2/9(日)午後0:00[WOWOWライブ]生中継
(WOWOWメンバーズオンデマンドにて同時配信)
2/13(木)午後0:00[WOWOWライブ]リピート
(WOWOWメンバーズオンデマンドにて同時配信)
【対戦カード】
<ライトヘビー級タイトルマッチ>ジョン・ジョーンズ vs ドミニク・レイエス
<女子フライ級タイトルマッチ>ヴァレンティーナ・シェフチェンコ vs ケイトリン・チョケイジアン
【収録日・収録場所】
2019年2月8日/アメリカ・テキサス州ヒューストン トヨタセンター
【出演】
解説:髙阪剛、堀江ガンツ
実況:髙柳謙一
進行:渋佐和佳奈
■詳しくはWOWOW番組オフシャルサイト(https://www.wowow.co.jp/sports/ufc/)をチェック!
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