「同じ怪我をした人に勇気を」前十字靭帯断裂からリハビリ中の堀口恭司、さらに進化して9月の復帰を目指す

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 総合格闘家の堀口恭司が1月29日、拠点のアメリカ・フロリダに向けて出発した。「今年の目標はリベンジ」と語る堀口に、激動の2019年から2020年にかける思いを聞いた。

格闘技を盛り上げたい責任感。言い訳になるから痛いなんて言えなかった


 2019年は堀口にとって波乱の一年だった。2018年の大晦日に行われた「RIZIN.14」で、Bellator世界バンタム級王者ダリオン・コールドウェルにギロチンチョークで一本勝ち。初代RIZINバンタム級王者として一年のスタートを切った。4月の「RIZIN.15」では元UFCファイターのベン・ウィンを1ラウンドKOで下し、6月にはアメリカ・ニューヨークのマディソン・スクエア・ガーデンでダリオン・コールドウェルと再戦し、判定勝ち。Bellator世界バンタム級王座の獲得に成功し、日本人初のBellator王者となった。

 順風満帆に見えた中で臨んだ8月の「RIZIN.18」。売り出し中の気鋭・朝倉海に、2冠王者が68秒KO負けを喫するという大番狂わせに、全格闘技ファンが震撼した。キャリア初のKO負けという辛酸をなめながらも、堀口は敗戦直後から捲土重来を期してトレーニングを重ねていた。そのなかで、二度目の悲劇が起きた。

「練習中に靭帯が切れちゃって。朝倉海くんに負けて、しばらくたって練習を始めたんですが、寝技の練習中にちょっとだけ膝を押されたら、いきなり…。痛くはなかったので、また練習を始めたんですけど、やっぱり感覚がおかしくて。それで病院に行ったら前十字靭帯が切れていて。慢性的に損傷していたようなので、たぶん前からほとんど切れていたんでしょうね。普通、靭帯が切れる時って『ブチっ!』てなるらしいんですが、自分の時は『ス~』って(笑)。僕がアホなので痛みを感じなかったのかもしれないですけど(苦笑)」

 10月に病院で診察を受け、右膝前十字靭帯の断裂、半月板損傷により、全治10カ月の診断。大晦日に予定していた「RIZIN.20」でのベルトをかけた朝倉海戦は消滅した。

「怪我をした時は、『うわ〜、やっちゃったな…』って思いましたよ。『ファンに申し訳ない』とか、『海くんブッ飛ばしたかったな』とか。でも、いいように受け止めて行くしかないなと。しっかり休めと言うことだろうなと、前向きに捉えるようにしています。今まで走り続けてきて、ちゃんとした休みもない中で疲労が溜まっていたところもあるので。元々、2019年の頭からずっと痛みとか違和感はあったんですけど、それでも試合はどんどん決まっていって。断ったりもしていたんですけど、出てくれと言われて。自分自身、格闘技を盛り上げたいと思っているので、責任感のようなものがありましたね。痛いとか言ったら周りの人に止められるので、それは言わなかったですね。『絶不調です』なんて言えないですしね(苦笑)。不調のことは言い訳になるから言いたくないって思っていました。でも、負けは負けだし、試合に出ると決めたのは自分なので。自分で選んだ道だからしょうがないって思っています」。

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堀口恭司 衝撃の1RTKO負け「覚えてない…」(https://cocokara-next.com/athlete_celeb/kyojihoriguchi-serialization-30/)

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