「フライ級王者フィゲイレードの初防衛&女子フライ級シェフチェンコ4度目の防衛なるか!?」 髙阪剛が『UFC255』の見どころを語る

タグ: , , 2020/11/17

ヴァレンティーナ・シェフチェンコ 写真:Getty Images

――続いて、女子フライ級タイトルマッチ。王者ヴァレンティーナ・シェフチェンコが、シュートボクセ所属のジェニファー・マイアを迎え撃つ4度目の防衛戦ですが、この試合はどう見ていますか?
「この試合も男子のフライ級タイトル戦と同様に、距離設定が重要になってくると思います。シェフチェンコはサウスポーで相手がオーソドックス、ケンカ四つの状態に滅法強いんですよ。相手が遠く感じる間合いをとっておいて、出てきたところに前手の右フックを合わせるのがすごくうまい。そしてマイアも奇しくも前述したペレス同様、前に出たいタイプですよね。」

――シュートボクセらしいアグレッシブな戦い方です。
「だから接近戦での連打の打撃が得意で柔術黒帯のマイアからしたら、シェフチェンコにカウンターを取られないようにしながら、組めるかどうかというのがまず一つ。ただ、組んだところでシェフチェンコには柔道、サンボ仕込みの投げがあるので、なかなか崩していくのは難しいかな、とは思いますね。」

――シェフチェンコは、キックボクシングやムエタイで数多くの世界タイトルを獲得したストライカーですが、柔道も黒帯のスポーツマスターで、近年は寝技の技術向上も目覚ましいです。
「だからシェフチェンコもまた、隙がない王者なんです。マイアにしてみたら、スクランブルに持ち込むしかないと思うんですよ。例えば、シェフチェンコに投げられても、そのまま回転して上のポジションを取るとか。二の手三の手をとにかくやめない、ということが必要だし、重要になってくると思います。」

ジェニファー・マイア 写真:Getty Images

——荒れた展開に持ち込んで、盤石なシェフチェンコのリズムをいかに崩すことができるか。あの手この手で攻めていけるか、ということですか。
「本当にグッチャグチャの展開に持ち込むしかないと思うんですよ。そこで負けないだけのフィジカルとスタミナを持つしかない。それこそシュートボクセらしく、とにかくガンガン前に出て攻めていくような、ヴァンダレイ・シウバ、マウリシオ・ショーグンをイメージした試合作りを期待したい。同じ土俵で技術の競り合いをしても分が悪いと思うので、泥臭くいってほしいですね。そうしたら、また別のシェフチェンコも見られるかもしれないし、かなり激しい試合になるんじゃないかと思います。」

[取材/文・堀江ガンツ]





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【対戦カード】
フライ級タイトルマッチ/デイブソン・フィゲイレード vs アレックス・ペレス
女子フライ級タイトルマッチ/ヴァレンティーナ・シェフチェンコ vs ジェニファー・マイア
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