「フライ級王者フィゲイレードの初防衛&女子フライ級シェフチェンコ4度目の防衛なるか!?」 髙阪剛が『UFC255』の見どころを語る

タグ: , , 2020/11/17

 日本時間の11月22日(日)、『UFC255』がアメリカ・ネバダ州ラスベガスのUFC APEXで開催される。

(写真左より)デイブソン・フィゲイレード、アレックス・ペレス、ヴァレンティーナ・シェフチェンコ、ジェニファー・マイア/Getty Images

 メインイベントは、今年7月にジョセフ・ベナビデスとの王者決定戦に勝利しフライ級新王者となったデイブソン・フィゲイレードが、アレックス・ペレスを迎え撃つ初防衛戦。

 また、セミ・メインイベントで、ヴァレンティーナ・シェフチェンコvsジェニファー・マイアの女子フライ級タイトルマッチも組まれている。

 この2試合の見どころを「世界のTK」髙阪剛に語ってもらった。





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デイブソン・フィゲイレード 写真:Getty Images


――2階級王者ヘンリー・セフードが引退し王座返上後、新フライ級王者となったデイブソン・フィゲイレードを髙阪さんはどう見ていますか?
「フィゲイレードは、いい意味で『フライ級っぽくない選手』ですよね。フライ級はUFC最軽量級なので、スピードがあって、身体能力が高くて、細かい技術がある選手ばかりなんですけど、お互いそうだから、なかなか決め手にまで及ばない試合も多いんです。」

——たしかに軽い階級になるとどうしてもKO率は下がります。
「かつてフライ級の『絶対王者』と呼ばれたデメトリアス・ジョンソンですら、判定決着は多かったですからね。ところがフィゲイレードは、フライ級でありながら、『ヘタしたら(3階級上の)ライト級とかでも戦えるんじゃないか?』と思うくらい、KOパワーやサブミッションの極め力があるんです。しかも試合を通して終始、強い攻撃を出し続けることができるというのが、この選手の強さだと思います。」

――フライ級離れしたパワーが決定力につながっている、と。
「そうなんですが、パワーだけが理由ではないんです。まず、フィゲイレードはスタンドでの距離設定は遠目で、ガードを下げた構えなんですよ。相手からしたら、相当遠く感じる距離から打撃を入れられているんです。」

——実際よりも遠い距離から、一気に距離を縮められて打撃を打たれている感覚になっているわけですか。
「ボクシングのようにしっかりガードを固めて、前傾姿勢を取るのではなく、伝統派空手のように身体をまっすぐ立てて、ガードも下げた構えで、ちょうどいい距離設定をするんですよ。相手からすると『ちょっと遠いな』という距離から、踏み込みの速いフィゲイレードは打撃を当てられる。必ずその位置取りをしっかりとやるんです。」

――自分の打撃だけが当たる遠い距離をまず取るわけですね。
「そこから相手が前に出てきたら、カウンターを合わせるのもうまいんですよ。相手の打撃に合わせて、縦ヒジや右のアッパー、たまにタックルにも入るし。また、手数を出して相手を削るタイプではないので、だからこそ、あの強い打撃や極め力が持続するんだと思います。」

——ムダ打ちせずに、効果的に強い攻撃を入れられる、と。最近は、序盤からフィゲイレードがペースをにぎり、そのままフィニッシュするような試合が多いです。
「距離感を完全に把握したんだと思います。だから、その距離に入るのが速い。タイトルを取った前回のベナビデス戦でも、その前にやったベナビデスとの初戦より早く攻撃できる距離に入っているんですよね。」

——より早く陣地取りができるようになっている。
「だから、その辺のセンスもいいんですよ。一回対戦した相手の弱みや、『ここをいかれると、あいつは嫌がるタイプだぞ』っていうことがわかり、早くそこを突ける。それができる選手ですよね、フィゲイレードは。」

——そのフィゲイレードに今回挑戦するアレックス・ペレスもまた、決定力が高い選手です。
「そうですね。レスリングのバックボーンがしっかりあって、スタンドでもグラウンドでもフィニッシュできる選手ですけど、スタンドの打撃は、フィゲイレードとは全く異なる戦い方をするんですよ。とにかく手数を出して、どんどん自分から相手を追い込んでいくタイプ。最終的には手数で勝ることのプラスアルファとして、その体幹の強さから『当たれば倒せる』という打撃を身につけているから、高いKO率を誇っているんだと思います。」

アレックス・ペレス 写真:Getty Images

――遠い間合いからの一撃の破壊力のフィゲイレードに対し、接近戦での手数のペレスという違いがあるわけですね。
「またペレスはアナコンダチョークを得意としていて、極めにいくのはもちろん、そこからいいポジションに移行する動きもよく使うんですけど、あれって『がぶり返し』というレスリング技術の応用なので、そこの移行がすごく早いんですよね。また、そもそものレスリング力があるので、プレッシャーをかけて、どんどん前に出られるんだと思います。要は相手のタックルを怖がってない。もし組みついてきても、いなす、がぶる、首を取る、という技術が身についているので、何も恐れず前に出られてるんじゃないかな。」

――そうなると今回の試合も、スタンドでの距離設定が重要になってきそうです。
「そうですね。遠い間合いのフィゲイレードと近い間合いのペレス。だからペレスが、どれだけ前に出ていけるかでしょうね。ただ、不用意に前に出るとカウンターを入れられてしまう。」

——フィゲイレードの強打が待っているわけですね。
「だから、そこでもう一つ工夫を入れた攻撃を用意しているかどうかだと思うんです。フィゲイレードは隙がない選手なので。打撃はカウンターも取れるし、自分から当てにいくこともできる。タックルもできれば、相手のタックルにギロチンチョークなどを合わせることもできる。またバック取るのも早いから、スピードがあって、なおかつパワフルなんです。ペレスにしたら、普通に攻めていっても勝てないのは百も承知だと思うので、どこまで工夫できるか。自分の武器をどれだけ有効利用できるかだと思いますね。」

——接近戦の強さとレスリングの強さをどううまく使えるかどうか。
「リズムがつかめるかどうかですね。ちょっと手が出せないな、とか踏み込めないな、という局面が嫌なんですよ、こういう選手って。そうするとだんだんガードが下がってしまったり、相手のフェイントにハマったりすることが起こりがちなので。」

——それこそ試合開始早々にフィゲイレードに中央を取られて、バックステップするような展開にされたら、相当厳しいわけですね。
「厳しいですね。もう一つ、フィゲイレードは前回ベナビデスを極めたバックチョークがあるじゃないですか。あれは映面的にものすごく相手にプレッシャーを与えたと思うんですよ。こんな残酷な極め方をしてくるのかっていう。」

——チョークでべナビデスの体が弓なりになって、プロレス技のキャメルクラッチみたいになっていました。それで白目を剥いて失神という……。
「あれは衝撃映像でしたよ。ああいう極め力を持っているというのは、他のフェザー級選手に対してかなりの牽制になったと思います。ペレスがそれで踏み込めなくなってしまったら、良さがまったくなくなってしまうので、勇気を持って前に出られるかどうかですね。」

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