「最も完成されたヘビー級ファイターのミオシッチか、まだまだ化ける可能性を秘めているガヌーか」髙阪剛が『UFC260』の見どころを語る

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 日本時間の3月28日(日)、アメリカ・ネバダ州ラスベガスのUFC APEXで「UFC260」が開催される。

(写真左より)スティーペ・ミオシッチ、フランシス・ガヌー/Getty Images

 メインイベントは、3年2カ月ぶりの再戦となる、王者スティーペ・ミオシッチvs挑戦者フランシス・ガヌーのヘビー級タイトルマッチ。

 このヘビー級タイトル戦の見どころを、「世界のTK」髙阪剛に語ってもらった。





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スティーペ・ミオシッチ 写真:Getty Images


——「UFC260」のメインイベントは、ミオシッチvsガヌーのヘビー級タイトル戦。3年2カ月ぶりの参戦となります。
「ガヌーにとっては、『いよいよ来たか』といった感じでしょうね。3年前と比べると、あきらかに強くなっていますから。」

――とくにここ4試合は、カーティス・ブレイズ、ケイン・ヴェラスケス、ジュニオール・ドスサントス、ジャルジーニョ・ホーゼンストライクというトップランカーを全員、1ラウンドで秒殺KOしています。では、前回とはまったく違う展開になりそうですか?
「その可能性が高いと思います。いくつかポイントがあるんですけど、前回の試合、ミオシッチはしょっぱなからタックルでテイクダウンを狙っていったんですよ。これはストライカーのミオシッチにしては、意外な展開でした。」

――トップストライカー同士の対戦ですから、戦前は技術の王者とパワーの挑戦者での打撃戦が予想されていました。
「ミオシッチにしてみたら、『まともに打ち合って、間違ってコイツのパンチをまともにもらったらアウトだ』というのがあったんでしょう。あれだけのハードパンチャーで、身長とリーチを見ても、ガヌーの方が長いので。なおかつあのプレッシャーで出て来られたら、打撃戦がリスキーだという思いがあったんでしょうね。」

――結果、ミオシッチがケージレスリングも含めた組技で潰して、ガヌーの良さを消した上での大差の判定勝ちでした。
「だから前回は、ミオシッチが戦略と技術で、MMAファイターとしての総合力の違いを見せつけたかたちになりましたよね。おそらくガヌーは、この試合を受けて、『ただ前へ前へ出ていって、強い打撃を打つだけではダメなんだ』という反省を踏まえて、その後の試合を重ねていった感があるんですよ。
たとえば、ヴェラスケス戦では、これまで一気に攻めていくところを、グッと抑えながら戦っているように見えたんですね。結果、早い段階でのKO勝ちになったんですけど、ただ強打のパンチを振り回すのではなくて、前に『いくぞ、いくぞ』という形を見せながらプレッシャーをかけていく。それによって相手が崩れていくということを、おそらく学んだんじゃないかな。」

――ヴェラスケス戦では、ジャブを出さずとも相手が下がっていきました。
「それで自分のタイミングで打てるときは打つし、相手がプレッシャーで押されて、へたに打撃を打ってきたら、ガードがガラ空きになったところに強打を当てるというやり方をガヌーは手に入れたんじゃないかと思います。」

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