「5度目の防衛戦を迎えるウェルター級最強王者ウスマン攻略への糸口とは!?」髙阪剛が『UFC268』の見どころを語る

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コルビー・コヴィントン/Getty Images

――チャンピオンになってから、さらに化けたという。
「その化けるスピードもちょっと尋常じゃないな、と。こうなると身体能力がそもそも高くて、レスリングはトップクラスに強くて、スタミナは化け物だし、それで殺傷能力の高い打撃まで身につけたら、もう手が付けられない状態になってきてますよ。」

——まさにパウンド・フォー・パウンドと呼ぶにふさわしいですね。
「だから、今のウスマンに勝つのは相当至難のワザだと思うんですよ。ただ、挑戦者のコヴィントンもまた、化け始めているんです。前回(2020年9月)、前王者のタイロン・ウッドリーとの試合で、ばんばんテイクダウンを奪って、完全にグラウンドで押さえつける試合をやって完勝した。もちろんコヴィントンはもともとレスリングが強い選手ですけど、これまでのパンチ主体の戦いではなく、自分の戦いの幅を広げるためにも、あえてウッドリーのようなテイクダウンディフェンスが固い相手に対して、テイクダウンを駆使して勝ちにいったのかな、と思ったんですよ。」

――ウッドリーもかつてのウスマンと同様に、なかなかテイクダウンされなくて守りが固い、難攻不落の王者と言われていました。ある意味で『仮想ウスマン』を意識しての試合だったかもしれないですね。
「そうじゃないかと思うんですよ。だから、コヴィントンもまた、前回のウスマン戦とは、違った戦い方をしてくるんじゃないかな。ウスマンからテイクダウンを奪うっていうのは、ちょっと考えにくいですけど、組みを混ぜれば、テイクダウンが取れないにしても、ウスマンの独特の距離設定を崩すことにもなると思うんです。ウスマンはリーチも長くて脚も長い、だから相手からすると『ここなら大丈夫だろう』と思うような遠い距離でも、速いジャブがしっかり届いてくる。前回、コヴィントンはそのジャブをだいぶもらってしまったので、あのウスマンのジャブだけが届く距離を潰すためにも、組んで一回距離をゼロにする。そうすると離れたあと、ウスマンはもう一度距離を作り直さなきゃいけなくなるので、戦略としてはありかなと思いますね。」

――逆に言うと、前回とは違った展開を考えないと、打撃まで飛躍的に向上したウスマンに勝つのは難しいと。
「そうですね。もう強さがヤバい段階まできてますから。あのウスマンと組んで戦うという戦略を入れるのは、コヴィントンサイドとしてもギャンブルだとは思うんです。前回、KOされた感触というのは、間違いなくコヴィントンの中に残っているわけで。しかも、ウスマンは2年前より飛躍的に打撃の殺傷能力が上がっているとなれば、普通に考えて、戦略は変えざるをえない。だからコヴィントン陣営が、いったいどんな戦略を練ってくるのか、そこがポイントだと思います。いずれにしても、今回の再戦は、前回を上回るハイレベルな戦いになることは間違いないですね。」

(取材/文・堀江ガンツ)





◆◆◆WOWOW『UFC -究極格闘技-』放送・配信スケジュール◆◆◆
『UFC‐究極格闘技‐ UFC268 in ニューヨーク ウェルター級ウスマン&女子ストロー級ナマユナス、因縁の防衛戦!』

11/7(日)午前11:00[WOWOWライブ]※生中継
(WOWOWオンデマンドで同時配信)

11/11(木)よる10:00[WOWOWライブ]※リピート
(WOWOWオンデマンドで同時配信)

【対戦カード】
・ウェルター級タイトルマッチ/カマル・ウスマン vs コルビー・コヴィントン
・女子ストロー級タイトルマッチ/ローズ・ナマユナス vs ジャン・ウェイリー
・ライト級/ジャスティン・ゲイジー vs マイケル・チャンドラー

【出演】
解説:髙坂剛、堀江ガンツ
実況:高柳謙一
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