ガンバレ、池江!白血病と闘って来た当事者たちの言葉…
競泳女子の池江璃花子選手(18)が白血病を公表し、世界各国からエールが届いた。
中でも白血病と闘い克服した著名人や、大切な人を失った「当事者」たちの言葉には特別な説得力がある。
◆サッカーJ2新潟・早川史哉(25歳)
プロ1年目の16年4月に急性リンパ性白血病を発症。同年11月に骨髄移植を受け、2年以上の闘病生活を経てチームに復帰して練習している。池江には、同じ病気を患った者にしかわからないエールを送った。
「池江選手のことは他人事でなく、自分のことのように感じています。周りの多くはきれいなドラマのように、復帰して再び活躍する姿を見たいと期待していると思いますが、まずは一人の人間として元気になってくれることを僕は願っています」
「(選手として復帰した現在)まだコンディションは上がっていないし、悔しさもあるし情けなさもある。今、SNSで『早川選手が2年、3年で復帰したから大丈夫』という話を目にしますが、それぞれの病気ですし、病気によってもそれぞれの段階がある。誰かと比較せずに池江選手のペースでしっかりと病気と向き合って進んでほしいのが一番の願いです」
「(闘病生活は)人の優しさや温かさも感じたけど、冷たさも感じた。これから孤独な闘いに入る。周りの信頼できる人たちといろいろな想いを共有して、決して一人で背負いこまず、弱音を吐ける環境だったり、仲間のサポートが絶対に必要です」
◆女優・吉井怜(36歳)
00年7月、池江と同じ18歳の時に急性骨髄性白血病を発症した。01年に実母から提供されて骨髄移植を受け、1年2カ月の入院を経て02年10月に芸能界復帰。約2年間の闘病の日々をつづった手記「神様、何するの…」(幻冬舎)はフジテレビ系でドラマ化された。現在は「完治した」という吉井の体験談が胸に刺さる。
「(白血病と診断され)頭が真っ白になった。なんで、なんで私なの? 私の命ってあとどれぐらいなの?と絶望的な気持ちになりました。池江選手がコメントで、前向きに治療に専念しようという告白をしたことはすごく勇気がいること。前向きに考えられる強さは尊敬に値します。私はすぐにそうなれなかったので」
「仕事を休むのは支えてくれた方に申し訳ないし、芸能界に自分の場所がなくなるのでないかと不安になった。支えになったのは所属事務所の社長が『待っている』と言ってくれたことや、家族や医師のサポート。自分だけで全部抱え込まずに、家族や一緒に戦ってきたチームの皆さんに弱音も吐き出して、自分の大切な人たちに甘えてください」
「骨髄移植のときの治療がしんどい記憶として残っている。最初のころは激しい吐き気、高熱が出て苦しんだ。髪の毛も抜けた。でも『私は絶対に戻るんだ』という気持ちを強く持っていたことが大きかった。池江選手には自分自身を信じて治療に専念していただけたらと思います」