「日本でやるか、迷った」名手ロマチェンコの興行オファーとの葛藤 豪戦士モロニーが武居戦を選んだ理由
ではなぜ、モロニーは、敵地・日本での武居戦を受け入れたのか。彼はこう続けている。
「そこで僕のマネージャーを務めているトニー・トルジとトレーナーのアンジェロ・ハイダーが、日本で試合をする機会を与えてくれた。正直言って、かなり難しい決断だったんだ。たしかにオーストラリアで戦えることに興奮はしていたけど、ずっと日本でも戦いたいと思っていたんだ。
僕にとっては、いつも目標だったんだ。去年1月に日本でトレーニングキャンプをしたんだけど、その時は本当に楽しかった。彼らは素晴らしい文化を持っていて、本当に謙虚な人たちで、素晴らしい国なんだ」
愛着を抱いていた国で、新進気鋭のチャレンジャーの挑戦を受諾したモロニー。今となっては母国での興行に対する想いも吹っ切れている。ベテランチャンプは、日本で成功を掴む決意を新たにしている。
「会場となる東京ドームが5万5000人の超満員になり、間違いなく世界中で何百万人もの観客が見るイノウエの興行に出ることは、僕にとっては大きなチャンスだ。オーストラリアでやるか、日本でやるか、迷った。でも、あれだけ大きなショーに参加できること、そして日本の市場に自分自身をアピールできるということに、興奮している。
日本では軽量級の選手たちにもリスペクトがある。自分も井上戦のあとに、日本のファンからいいサポートを受けている。だから今回の防衛戦で本当に印象的な試合をして、日本のファンを少しでも増やしたい」
果たして、モロニーは武居を相手に“印象深い”試合を見せられるか。「とにかく自分の仕事をするだけだ」と意気込む男の試合も必見だ。
[文/構成:ココカラネクスト編集部]
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