譲渡金額はいくらに?骨抜きにされたポスティング計算式を覆すオリックス山本由伸のポテンシャル

タグ: , , , , 2023/10/4

 過去最高額は2011年オフにレンジャーズがダルビッシュ有を落札した5170万3411ドル。次いで2006年オフにレッドソックスが松坂大輔を落札した5111万1111ドル。入札方式時代のこの2人が抜けていて、制度改正にもつながった。

 上限2000万ドル時代は、田中将大、前田健太、大谷翔平がその2000万ドルの譲渡金で移籍した。

 その後、現在のシステムでは契約総額の2500万ドル以下は20%、2500万ドル~5000万ドルの部分は17.5%、5000万ドルを超えた部分には15%がかかるというルールに改められた。

 昨オフに5年総額9000万ドルで吉田正尚を獲得したレッドソックスは、オリックスへ前記計算式を元に1537万5000ドルの譲渡金を支払った。広島から5年総額8500万ドルで鈴木誠也を獲得したカブスが広島に支払った譲渡金は1462万5000ドルだった。入札時代や、2000万ドル上限時代に比べて、MLB側の思惑通りに譲渡金額が抑えられてきたのだ。

 ところが、仮に山本が総額2億ドルの契約を結ぶことになると、譲渡金額は前記計算式では3187万5000ドル(約48億円)にも上る。ダルビッシュと松坂には及ばないまでも、入札時代を除けば断トツの最高額。譲渡金を抑えるために設定された計算式でも、制御しきれない分母の大きさとなるためだ。

 争奪戦ではどこの球団が山本のハートを射止めるかと同時に、いくらまで契約総額と譲渡金額が積み上げられるかにも大きな注目が集まりそうだ。





[文/構成:ココカラネクスト編集部]

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