侍ジャパンが強力アメリカ打線を抑えられた要因は?日本一の投手コーチが回答「力みが良い方向に出た」「90点以上を付けてもいい」
アメリカ戦前に佐藤氏がもっとも懸念していたのが、「抜けたフォークを打たれる」ことだ。しかし、この日はほとんど変化球が抜けて高めに来るケースが見られなかった。これには、選手の「力み」が関係しているという。同氏は「みんな力が入って力みもあったのでボールになってしまう場面もあったけど、力が入っていた影響で『抜ける』より『引っかける』ボールの方が多かった。だから、高めに浮いた変化球があまりなかったので、力みが結果的に良い方向に出たともいえる」と分析。決勝という大舞台で普段以上にアドレナリンが出たこと、加えて1イニング限定というシチュエーションが投手の”アクセル”になったようだ。
「真っすぐとフォークで押すピッチングだったから配球には課題があったけど、ピッチャーを総動員できるこういう大会では勢いも大事だからね。勢いで押し切った日本の投手陣には、90点以上を付けてもいいと思う。ちょっとボールになった数が多いのはマイナスということでね。今大会は大量得点の試合が多かったからバッターが目立ったと思うけど、やっぱり投手力は大きかった」
今永昇太が先発し、戸郷翔征、高橋宏斗、伊藤大海、大勢、ダルビッシュ有、そして大谷翔平と実に7人がつないだマシンガン継投も「日本はフォークが武器のピッチャーが多いけど、そのなかで個性を持っている。そういうピッチャーが1イニングだけに集中したら、バッターは打てないよ。継投も上手くいっていたし、素晴らしい優勝だったね」と称賛した同氏。最後には「アメリカもメジャーリーグで成績を残した選手が出てきたチームだったので、それに勝った侍ジャパンは胸を張って世界一と言っていいと思う。心からおめでとうと言いたい」と笑顔で侍ジャパンの面々に祝福の言葉を送った。
[文/構成:ココカラネクスト編集部]
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