2失点のマリナーズ戦で大谷翔平が苦しんだ要因は?”日本一の投手コーチ”佐藤義則が徹底分析!「スライダーの曲がりが・・・」
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エンゼルスの大谷翔平は現地8月15日(日本時間16日)、本拠地でのマリナーズ戦に先発登板。6回97球を投げ、7安打1四球8三振の2失点で降板した。この日のピッチングは、エキスパートの目にどう映ったのか。田中将大やダルビッシュ有らを育て、「日本一の投手コーチ」と称された佐藤義則氏に、大谷の投球内容を分析してもらった。
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今日の大谷は変化球の曲がりが悪かった。いつもの大谷であれば、ストライクからボールになる大きな変化で相手を打ち取っていたが、今日はストライクからストライクの球ばかり。打者がスライダーを警戒してくるなかで、そのスライダーが甘く入ってしまい、痛打されるケースが多かった。特に左打者のひざ元に極まるようなスライダーを投げられなかったのが気になった。
加えて、いつもよりも投げ急ぎを感じた。足が着いてから投げるまでに間がなく、球を長く持っていられないのでボールが浮いてしまうケースが多かった。大谷の状態が良くないときは、どうしても上体が先に出てしまい、腕の力で投げるような形になってしまう。こうなるとボールを低めに抑えることが難しくなるので、厳しいコースへコントロールしにくくなる。それでも8つの三振を奪えたのは、やはり大谷の球に力があるからだろう。
本人としたら、ちょっと苦しいピッチングだったと思う。その状態で6回を2失点で抑えたのは評価できる。ただ、最終回にエンゼルスの守備が乱れて4失点。負けが込んでいるチームを象徴するような結末だった。