ベースボールと野球の“狭間”で生じた課題とは? 恩師が説くハマの大砲・筒香嘉智が復活した鍵「日本仕様に馴染んだ」【DeNA】

タグ: , , , , 2025/6/12

2軍降格後に己の課題を見つめ直し、ひたすらに打ち込んだという筒香。(C)産経新聞社

苦しんだ序盤戦で受けた2軍降格

 メジャーでの挑戦を経て、2019年以来の横浜帰還が決まった昨年5月、筒香嘉智は復帰戦で名刺代わりの起死回生の逆転3ランを放った。

 しかし、最終的なレギュラーシーズンの成績は、出場57試合で、打率.188、7本塁打、23打点、OPS.683。「アメリカで数年プレーをしていたので、当初は対応のところで少しは時間かかるなという僕のプランではあったんですけれども、怪我の影響もあり最後まで長引いてしまった」と本人も納得の行かないシーズンを過ごしてしまった。

【動画】ハマの大砲が復活を感じさせる特大弾! 筒香嘉智の打撃をチェック

 だが、チームが日本一にまで駆け上がったポストシーズンでは、打率.273、1本塁打、6打点と状況は好転。強烈なキャプテンシーと打棒の復活で、多大なる貢献を果たした筒香は「やってきたことが日本シリーズでちょっとハマってきたっていう感覚がありました。最終戦ではもうこれだなっていうのが、自分の中で明確になりました」と25年に向けて手応えも掴んでいた。

 光が射し込み、今年こそは暴れてくれるはず――。そんな淡い期待を背負った33歳は、今季、佐野恵太らとの激しい争いに勝ち、開幕からクリーンアップでの起用が続いた。しかし、周囲からの期待とは裏腹に、思うような成績は残せなかった。

「真っ直ぐも変化球も、両方打てていないんで……」

 そう漏らすほど調子を落とした筒香は、打率.115にまで落ち込んだ4月下旬に2軍降格となった。

 それでも筒香は腐らなかった。2軍の本拠地がある横須賀で人知れず現状打破に奔走。「特にこれということではないですけれども、とにかくもういろんなことをしました」と常日頃から重きをおいていると公言してきた“身体の中の部分”にもフォーカス。「毎日毎日凄い時間をかけてやっています。それにプラスして、どうしても量をやらないとわからない部分があったので、たくさん打ちました」と1軍ではできない取り組みを、あえて丁寧に時間をかけ、ぶれずにやり続けた。

 そして、交流戦に突入した6月、パ・リーグの主催試合でDH起用が可能となった背景もあり、筒香は満を持して1軍へ戻る。どっしりとした重厚感のある構えはどこか凄みを増した。さらに不振時は低めの変化球に空振りを続ける姿も散見されていたが、昇格後はストロングポイントのひとつである選球眼も復活。いわゆる誘い球に手を出さなくなり、25打席で押出しを含む四球を6つももぎ取ることに成功した。

 結果、打撃成績は軒並み向上。昇格後は6月10日の試合終了時点で月間打率は.348と打ちまくり、長打率は脅威の.783、OPSも1.265と高い数字を記録。持ち前のパワーが蘇ってきているのだ。

「1軍に上がってきてから感覚は良くなっています」

 そう語る本人だが、そこに一切の慢心はない。「まだ自分の中でしっくりきていないところがあるので、その辺は慎重に調整しないと一気に崩れる可能性もあると思います。いい感覚の打席も悪い打席もあるので、その辺も修正しないと」と完全復活に向け、試行錯誤を続けて行くと言い切っている。

関連記事

「アスリート/セレブ」新着記事

『CoCoKARAnext』編集スタッフ・ライターを募集

CoCoKARA next オンラインショッピング

PICK UP ユメロン黒川:寝姿勢改善パッド「nobiraku」 寝ている間が伸びる時間

腰が気になる方!腰まわりの予防に、試してみませんか? 寝ている間が、ととのう時間。 nobirakuはパフォーマンス向上の為の“大人のお昼寝”にも最適!

商品を見る CoCoKARAnext
オンラインショップ

おすすめコラム