「健康」の定義って何?「ドクターショッピング」を避けるためにも知っておきたい知識とは
改めて考えるようになった私たちの「健康」。
とはいえ、「健康」と言っても、何をもってそのように定義するのかは難しいところですよね。
今日は、そんな「健康」の定義における考え方の一つをご紹介します。
福岡県みやま市工藤内科の院長・工藤孝文先生は、健康をこの様に考えると言います。
「西洋医学と東洋医学というものがあります。西洋医学だと、基本的には異常値が出ない場合には『健康』つまり病気が無いと言えるんですよね。一方で東洋医学の場合は、検査で異常がなくても、症状があれば『未病』つまり不健康な状態だといえます」
とはいえ、この差はとても難しいもの。
加えて工藤先生は、これに付随したこの様な考え方を述べています。
「ドクターショッピングというものがあります。例えば耳鳴りがした際に、耳鼻科、脳外科、大学病院まで行ったけど全部正常。だけれども耳鳴りはずっと続いているとしますよね。そうしたら大学病院の先生は、異常が無いので様子をみましょうとか、人によっては、心療内科を紹介したり、自律神経失調症を疑う方もいます。このケースは結構多いです。
そこで僕が考えるのは、耳鳴りになるきっかけを考えることです。家庭の事情や仕事での失敗とか、根本的な何か深いものがある場合があります。僕が見ている患者さんの中には、そう言った場合に、カウンセリングや漢方で治る方が結構いらっしゃいます」
工藤先生によると、「西洋医学」と「東洋医学」の健康の概念が違う。特に東洋医学の場合は、「心身一如」という言葉があり、これは心と体が整って初めて健康という状態になるといいます。この「心身一如」の状態が、工藤先生の考える「健康」の状態だと話しています。