いつでもゾーンに入れる?アスリートや経営者も実践しているダイナミックな「脳トレ」とは
メディテーションには、一般的には、坐って、心を落ち着ける行為のようなイメージがあることでしょう。確かにそれが主流であることは、間違いありません。しかし、メディテーションの技法や本質はもっとダイナミックなものです。
メディテーションとは?
メディテーションを定義づけるのは、なかなか難しいことではあります。しかし、誤解を恐れずに一言で言うならば、「メディテーション」とは、その方のパフォーマンスをあげたり、夢を叶えたり、一人ひとりが目的を達成するための「脳のトレーニング」だと言うことができるでしょう。
パフォーマンスが上がらなかったり、すぐに不安になってしまう方は、脳にそのような状態が起きるパターンが書き込まれているのです。言い換えれば、脳の神経回路ネットワークの中で、パフォーマンスを下げたり、不安になる状態を引き起こす部位がよく働く機能構造があるだけなのです。ごくごくシンプルなことなのです。
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なぜ、不安になるとパフォーマンスが上がらないのか
パフォーマンスが上がらない方は、不安に駆られたり、そもそもIQが低かったりで、脳が高度な情報処理ができない状態であるだけ。
その状態は、神経科学で説明できます。大脳は二層構造で、内側を「大脳辺縁系」、外側を「大脳新皮質」と言います。そして、大脳新皮質の中でも前方の箇所を「前頭葉」、その中でもさらに高度な情報処理をしたり、集中したりするときに働く部位を「前頭前野」と言います。
パフォーマンスが高い状態は、この前頭前野がしっかりと働いている状態で、パフォーマンスが低い状態は、この前頭前野がしっかりと働いていない状態とされています。そして、前述した「大脳辺縁系」が働くと、その中にある「扁桃核」という部位が刺激されて、「ストレス反応」が始まります。こうなると、不必要な不安に襲われたり、ストレスに苛まれている状態になってしまうのです。この「大脳辺縁系」が働くと、ハイパフォーマンスに必要な「前頭前野」の活動が抑制されてしまうのです。
逆に「前頭前野」が働くと、パフォーマンスを下げてしまう「大脳辺縁系」の活動が抑制されます。そして、メディテーションで集中している際は、この「前頭前野」が働いている状態のため、「大脳辺縁系」の活動が抑制されて、パフォーマンスの高い状態が維持できると考えられています。